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■ 忘れたわけじゃない
Hくんから電話があった。
毎日奥さんが怒ったり落ち込んだりで、その度になだめているけど 『さすがに疲れてきた』と弱音を吐いていた。 離婚した方がいいのかなって考えることもあるらしい。 あと、金銭的なことでも苦労しているようだ。
「二人は似た者同志だと思うし、 今まで出会った誰よりも愛し合って結婚したのに どうしてこういうことになっちゃうんだろうね」
「あまり好き過ぎるのも、いけないんだと思うよ。 愛は憎しみに変わってしまうから。 そこそこ好きくらいがいいんだよ」
そこそこ好き……。 奥さんのメールにも同じことが書いてあったっけ。
S子や私のことを良く思ってないということについても訊いてみた。
「僕、悪口なんて言ってないよ。 きっとそういうことを言って、沙夜を僕から離したいんだよ。 メールのことだって、僕には『沙夜さんの方から来た』って言ってたし」
え〜、わけわかんない。 離すも何も、くっついてないし!
一体誰の言ってることを信じればいいんだろう。 誰のことも100%信じ切れない。 まぁ、本人に『うん、君の悪口言ったよ』って言う人はいないだろうけど。
「もーさぁ、奥さんからメール来ても、返事しないでおくよ。 私が絡むと余計ごちゃごちゃになってしまうみたいだから」
「うん、そうだね。無視しといて。 携帯もチェックされちゃうしさー。 こうして電話してるのに『してない』って嘘つくの嫌だから ほとぼりが冷めるまで、沙夜に連絡しないどこうかなって」
「あー、うんうん。分かったー」
「だからしばらく連絡しないと思うけど、忘れたわけじゃないから…。 この電話の発信履歴も消すよ(笑)」
忘れたわけじゃない、か。
なぜかこの言葉にドキッとした。 私のことなんか忘れていいから、幸せになってよ。
2004年02月26日(木)
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