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■ このままじゃいけない気もするし、このままでいいような気もする。
馴染みの和風ダイニングのカウンター。 鏡の壁に映る自分の姿を、ボトルの隙間越しにぼんやり見ていたら 横にいた彼が私の名を呼ぶ。 「ハイ」と返事はしたものの、私の目線は鏡の中のまま。
少し強い口調で「沙夜ちゃん!」と呼ばれ、ようやく顔を動かすと 彼の手には、リボンのかかった丸い小箱があった。 約束していた、ネックレス。
へばりついていた ふてくされ顔をどうしたものかと ばつが悪いやら、嬉しいやらで、ふふふふふと照れ笑い。
怒ったり、泣いたり、笑ったり、忙しいヤツ(私)。 ごめん。
ありがとう。 大切にするね。
シーンは変わって。 アンコール。「One more chance, One more time」
くいちがう時はいつも 僕が先に折れたね わがままな性格が なおさら愛しくさせた
急に泣きたくなった。彼と自分に当てはめてみたから? 少しだけ堪えたけど、すぐ諦めた。 溢れるがまま。流れるがまま。
こんな子供みたいな態度ばかり取っていると、 いい加減嫌われてしまうかもしれない。
大人な態度を取らなければと思うけどそれが出来ない。 このままじゃいけない気もするし、このままでいいような気もする。
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