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JIROの独断的日記
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2013年05月21日(火) 【音楽】モーリス・アンドレ、生誕80年です。

◆「奇跡のトランペット」です。

最近の若い方。一番上手いトランペット奏者は?と聴くと、まあ、具体名は出しませんけど、

色々言います。モーリス・アンドレは、「巨人・大鵬・卵焼き」になってしまうのでしょうか?

あまり挙げる人がいないのですが、これは、間違っています。


オーケストラに於けるトランペット、吹奏楽の金管アンサンブルのトランペット、ソリスト。

ジャズ・トランペット、エトセトラ、エトセトラ。


普段吹く譜面の様相(つまり音楽そのものの種類、雰囲気)は異なりますが、

「トランペット」はひとつです、どのような分野に進もうが最初の勉強は同じです。


私は、モーリス・アンドレ(1933年5月21日 - 2012年2月25日)は、好みの問題ではなく、

「客観的に」20世紀で最も卓越したトランペット奏者であると信じて疑いません。

100年に1人、でるかどうか。若くして亡くなった、英国のホルン奏者、デニス・ブレイン(1921年5月17日 - 1957年9月1日)は、

奇跡のホルン、といわれます。

私は、モーリス・アンドレのトランペット演奏は、「奇跡のトランペット」だと思います。

今までに何度もご紹介した演奏を今日も敢えてお聴かせします。

優れた楽曲の優れた演奏は、何百回でも繰り返し聴くものだからです。


◆モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314

オーボエで吹いても難しく、宮本文昭さんによると、(特にヨーロッパの)オーケストラでのオーボエのオーディションでは、

絶対に吹かされるそうな。技術と音楽性が、丸裸にされてしまうこの曲。

だれも、この曲を「トランペットで」吹こうとは思いません。

それを、あっさり吹いてしまったのがモーリスアンドレです。


長らく廃盤でしたが復活して本当に良かった。

引用元は、Vol. 1-Maurice Andre Edition: Concertos

3,335円ですが、6枚組です。K.314は一枚目に収録されています。


モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314 (トランペット版)第一楽章。


モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314 (トランペット版)第一楽章



この高音を出すこと自体、大変です。音が出ても凡人ならば、堅い音になります。

アンドレはみじんも、堅い音になりません。そしてこの音域が吹けたとしても

「普通は」コントロールできる音域ではない。


モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314 (トランペット版)第三楽章。


モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314 (トランペット版)第三楽章



あまりの驚きに初めて聴いたときには、しばらく言葉が出て来なかったのを覚えています。


一日では、モーリス・アンドレへの憧憬を、表現しきれず、もしかすると続くかも知れまん。

わかりませんけど。可能性はあります。

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