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JIROの独断的日記
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2009年08月15日(土) 麻生首相式辞 戦没者追悼式「本日ここに我が国は不戦の誓いを新たにし」←自民党新憲法草案では第9条第2項が削除されているが。

◆記事1:<終戦記念日>麻生首相式辞 戦没者追悼式(8月15日12時39分配信 毎日新聞)

麻生太郎首相の式辞(全文)は次の通り。

天皇皇后両陛下の御臨席をかたじけなくし、戦没者の御遺族及び各界代表多数の御列席を得て、全国戦没者追悼式をここに挙行いたします。

先の大戦では、300万余の方々が、祖国を思い、愛する家族を案じつつ、亡くなられました。

戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、遠い異境の地において亡くなられました。また、我が国は

、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えております。

国民を代表して、深い反省とともに、犠牲となられた方々に、謹んで哀悼の意を表します。

終戦から64年の歳月が過ぎ去りましたが、今日の日本の平和と繁栄は、戦争によって、

命を落とされた方々の尊い犠牲と、戦後の国民の、たゆまぬ努力の上に築かれております。

世界中の国々や各地域との友好関係が、戦後の日本の安定を支えていることも、忘れてはなりません。

私達は、過去を謙虚に振り返り、悲惨な戦争の教訓を風化させることなく、次の世代に継承していかなければなりません。

本日、ここに、我が国は、不戦の誓いを新たにし、世界の恒久平和の確立に向けて、積極的に貢献していくことを誓います。

国際平和を誠実に希求する国家として、世界から一層高い信頼を得られるよう、全力を尽くしてまいります。

戦没者の御霊(みたま)の安らかならんことを、そして御遺族の皆様の御健勝をお祈りして、式辞とさせていただきます。


記事2:<麻生首相>集団的自衛権行使「可能にすべきだ」(8月13日21時23分配信 毎日新聞)

麻生太郎首相は13日、TBSの報道番組で、集団的自衛権の行使を禁じている憲法解釈について

「日本を守る同盟国のアメリカの艦船が北朝鮮から攻撃を受けたとすれば、自衛艦がそれを防護することを可能にしておくことは大事だ」

と述べ、行使を可能にするよう見直すべきだとの考えを示した。

そのうえで首相は「北朝鮮による侵略、北朝鮮による脅威というものは20年前、30年前は考えられなかったと思う。

国民の安全を守るのが政府としての当然の義務で、その一環として考えるべきだ」と述べた。


◆コメント:戦没者追悼式における麻生首相の発言は、矛盾している。

終戦記念日、戦没者追悼式の式辞で首相は太文字で強調したとおり「不戦の誓いを新たにする」と述べている。

ウソだ。

自民党の政策PDFを見る。一番最後に、

自主憲法の制定

とかいてある。自民党サイト内に、新憲法草案がある。

新憲法では、現行憲法第9条第2項
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

を「削る」となっている。国の交戦権を認めない、という文言を削除するのは、国の交戦権を認めようという意味である。

自民党は、日本を戦争が出来る国にしようとしていることを選挙公約で明言しているのである。

だから、戦没者追悼式に於ける麻生発言は、ウソだ。


さらに、記事2では、麻生首相は
集団的自衛権の行使を可能にすべきだ

と発言したと報じられている。

集団的自衛権とは、自国が他国の侵略・攻撃を受けていなくても、密接な関係にある同盟国(要するにアメリカ)が、

攻撃されたら、日本への攻撃と見なし、武力を用いて反撃するということである。

北朝鮮云々が問題ではない。一旦集団的自衛権の行使を可能にしたら、アメリカにいくらでも引きずられ、戦争に巻き込まれる。

首相は、
日本を守る同盟国のアメリカの艦船が北朝鮮から攻撃を受けたとすれば、自衛艦がそれを防護することを可能にしておくことは大事だ

というが、その必要はない。日米安全保障条約は1960年1月19日に署名され、同年6月23日に発効した。

その時点で日本国憲法は当然、既に施行され、米国は日本国憲法第9条第2項の存在を認識していたし、

今も認識している。また、政府の公式見解
「集団的自衛権の行使は違憲である」

も当然認識していながら、安保条約を保持している。安保条約はその条件での「契約」である。

欧米人を相手にするときに下手に遠慮してはいけない。
安保条約を締結していたときにアメリカは日本国憲法をよく知っていただろう。集団的自衛権が違憲であることもしっているだろう。

今更内容の変更など要求するな。

と言わなくてはいけない。日本は税金から在日米軍基地の維持費(職員の給料も含めて)莫大な予算を投じている。

アメリカはその対価として、日本が攻撃されたら、反撃する。謂わば用心棒契約である。

それを妙に遠慮するからいけないのである。
こっちは、やることをやっているのだから、アメリカは有事になったら、日本を守れ。

と、でかい顔をして言えばいいのである。

「遠慮」とか「気がね」という精神性は日本人独自のものだ。欧米人は決してそんなものを持っていない。

言った者勝ちなのだ。

選挙で自民党が勝ったら、憲法を改正し、日本が戦争を出来る国にすることに有権者は同意したことになる。

これを忘れてはならぬ。2005年には無かった、極めて重要なポイントである。


そして、民主党に対しては、「はっきりしろ」、と言いたい。憲法はどうするのか。集団的自衛権の行使を可能にするのかしないのか。

今の民主党の政策集では、専守防衛に限るといいつつ、
従来の個別的・集団的自衛権という概念上の枠組みにこだわらず、

と訳の分からないことを書いている。専守防衛に限るならば、集団的自衛権は必要ない。

日本を戦争が出来る国にはしない、とはっきり言えないのであれば、私は民主党も信用できない。

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