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2009年03月10日(火) |
「<経常収支>13年ぶり赤字、輸出の大幅減が影響 1月」←輸入が輸出を上回った、と言う意味です。「政治」の本質。 |
◆記事:<経常収支>13年ぶり赤字、輸出の大幅減が影響 1月(毎日新聞 - 03月09日 12:02)
財務省が9日発表した09年1月の国際収支速報によると、海外とのモノ、サービスの取引状況や投資に伴う収支を示す経常収支は
1728億円の赤字となり、96年1月以来、13年ぶりに赤字転落した。
世界的な景気悪化で輸出が大幅に落ち込んだことが原因で、赤字額は同じ統計で比較可能な85年1月以降で最大だった。
経常収支のうち、貿易収支は8444億円の赤字。3カ月連続の赤字で、赤字額は過去最大だった。
原油価格の下落により輸入が前年同月比31.7%減の4兆1266億円にとどまったものの、輸出の落ち込みはさらに大きく、
46.3%減の3兆2822億円とほぼ半減した。自動車や半導体など日本の主要な輸出品が軒並み減少したことが響いた。
サービス収支も2558億円の赤字だった。前年同月より赤字幅は拡大し、経常収支の悪化に拍車をかけた。
黒字の傾向が続いている所得収支も不況の波をかぶり、黒字額は31.5%減の9924億円に縮小した。
企業業績の悪化に伴う配当収入の減少に加え、主要国が政策金利を相次いで引き下げたため、国債などの債権利子も縮小。
円高が進み、海外で上げた収益の受取額が減少したことも響いた。
経常収支は米国向けなど輸出の伸びに支えられ、07年3月には単月で黒字額が3兆円を超えるなど堅調に推移してきた。
しかし、金融危機に端を発した世界経済の急激な悪化に伴い、昨年夏以降、減少傾向に歯止めがかからない状況が続いている。
1月は正月休みが多く、例年、輸出が減少する傾向にあるものの、財務省は「2月以降も輸出の低迷は続く」とみており、
市場でも「貿易赤字は当面続く可能性が高く、貿易収支の大幅な改善は見通しにくい」との厳しい見方が広がっている。
◆コメント:政治家が「政局」にばかり目を向けて「政治」を行っていない、ということです。
記事は昨日の記事で、本来、昨日載せるべきコメントですが、
昨日は「パッヘルベル」を特集したかったもので。悪しからず。
日本は何も資源が無い国ですから、海外から原材料や、エネルギーを輸入して、それを加工して製品にし、
海外に輸出して、製品やサービスを売って、おカネを稼いでいたのです。
しかし、今は世界中の国の景気が悪いので、輸出しても売れません(自動車メーカーなど、輸出企業は、だから、輸出量を減らしています)。
海外の需要が減ると、どうしようもなくなるから、日本経済が「外需依存型」と呼ばれて、
今回の不況で日本の今までのあり方が間違っていたのだ、という人が大勢いますが、
今までは、それでやってきたのだし、たとえ、世界の何処かの景気が悪くても、別の何処かには必ず景気の良い国があった。
ところが今は世界同時不況だから、世界の何処を探しても、モノやサービスが売れない。
リーマン・ブラザーズが破綻してから、「世界中の景気が」「同時に」「かつて経験したことの無い勢いで」悪化しているのです。
こんな状況はちょっと前まで誰も想像だにしなかったことですから、「外需依存型が良くなかったのだ」というのは「結果論」です。
外需に頼らないとすれば、日本で作ったモノを日本人が買えば、モノを作ったりサービスを提供している会社は収益が上がりますが、
日本も世界同時不況に巻き込まれているからどうしようもないのです。
この状態から脱却するためには、一つには思い切って減税をして、家計の可処分所得を増やすのと、
国が財政からおカネを出して、大きな事業を民間に発注すれば、財政赤字は一層膨らみますが、内需は喚起されます。
そう言う方針、を決めるのが政治家の仕事なのです。つまり(経済だけではありませんが)、
国の方針、「国家としての意思」を決めるのが政治の役割であり、政治家の仕事なのです。
ところが、今、国会では自民党は民主党の小沢代表の政治献金の事ばかり攻撃し、
民主党は「政治献金に関する捜査は自民党には及ばないだろう」と発言した漆間官房副長官のことをせめて反撃しています。
更に、参議院の議院運営委員会に検事総長を呼んで事情聴取することを検討している、などと息巻いています。
違法な政治献金は確かに与党議員であろうが、野党議員であろうが、党首であろうがなかろうが、許されません。
しかし、そのこと「ばかり」話しているのは、「政治」ではありません。
最近の新聞の政治欄に載っている記事は「政治ニュース」よりも、遙かに「政局ニュース」が多いです。
国民から見れば国の方針、国家の意思がちゃんと決まれば、どの政党が政権を取ろうが、
誰がどの政党の代表になろうが、どうでも良いことなのです。
問題は、政治家達が、これだけ景気が悪いことを示す経済指標が立て続けに発表され、
株式市場では株価が下がり続けているのに、そっちはほったらかして、
何とか次の選挙で自分の政党が勝ちたい、と言うことに熱中していることにあります。
政治や政治家は国民のために存在するのに、政治家が自分たちに都合の良いことばかりを考えている、という状態です。
自民党も民主党も政治の本質を思い出して欲しいと思います。
こんな事は、本来、「子どもニュース」で解説すべきことで、国会議員は当然、言われるまでもなく
心得ていなければならないことなのに、それを忘れているのが、絶望的に無能です。
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