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2008年08月26日(火) |
「<北極圏>凍土に大量炭素 溶解で温暖化懸念…米大の分析」←ロシアの永久凍土の下も同様です。 |
◆記事:<北極圏>凍土に大量炭素 溶解で温暖化懸念…米大の分析(8月25日2時0分配信 毎日新聞)
北米大陸の北極圏の凍土などの土壌に、全地球の大気中の6分の1に匹敵する膨大な量の炭素(約980億トン)
が存在しているとの分析を米アラスカ大などがまとめた。地球温暖化により凍土が溶解すれば、
炭素が二酸化炭素(CO2)やメタンになって放出される恐れがあり、温暖化を加速させることが懸念される。
24日付の英科学誌ネイチャージオサイエンス電子版に発表した。
米アラスカ州とカナダの139地点で、凍土を深さ1メートルまで掘削し土壌中に存在する炭素量を測定した。
炭素は低地や丘陵地の土壌で多く、がれきや山岳地では少なかった。
平均すると、土壌1平方メートル当たり約35キロの炭素が含まれていた。この数値を、北米大陸の北極圏全体に当てはめると、
炭素量は大気中に存在する炭素の約6分の1になるという。
◆コメント:ロシアの永久凍土の下にも大量のメタンガスが閉じこめられているが、北米北極圏は今まで調べなかったのか。
このニュースは、良い話ではないが、さほど驚かない。
ロシアの大地も永久凍土といって、半永久的に溶けない氷の塊だったのが、地球温暖化で溶け始めている。
シベリアの永久凍土の面積は日本の国土の25倍以上に及ぶ。その永久凍土の下には、凍土が形成された、
約3万年前に、この地域で発生した大量のメタンガスが閉じこめられている。
今は、CO2が「温室効果ガス」の代名詞になっているが、メタンガスの温室効果はCO2の20倍である。
ロシアの永久凍土が溶け、地中のメタンが吹き出せば、地球温暖化が加速することは明らかだったにも関わらず、
プーチンは京都議定書になかなか批准しなかった。私はその件については約5年前に書いた。
2003年10月11日(土) 「毛皮買う金節約できる」気候変動会議でプーチン氏失言 (この当時、ココログにはアカウントを持っていなかった)。
そして、2006年には、地球温暖化の進行でロシア・シベリア地方の湖の下に閉じ込められていたメタンが気泡になって上昇し、
大気中に大量に放出されていることを、米国とロシアの共同研究グループが突き止めた、というニュースが実際に伝えられているのだ。
2006年10月25日(水) 「地球温暖化悪循環に シベリア湖底のメタン大量放出」(ココログはこちら)。
さらに恐ろしいことは、永久凍土に閉じこめられているものはメタンガスだけではなく、人類が遭遇したことのない、
3万年前の細菌やウイルスも含まれている、という事実である。
2005年02月24日(木) 「約3万年前の細菌が復活 アラスカの永久凍土で発見」(ココログはこちら)。
これだけのことが分かっていたのに、北米北極圏の永久凍土については今まで調べていなかったのだろうか。
というか、調べたから分かったのだろうが、一体いつから、調べ始めたのだろうか。
世界のCO2排出量の5分の1はアメリカが出している。これは主に人間の活動によるものである。
それに加えて、アラスカからメタンが噴出した日には、いくら地球温暖化防止っていっても、間に合わないぞ。
今までに一体何度引用したか数え切れないが、今一度、1999年、UNEP(国連環境計画)がまとめた、
地球環境概況2000の中の恐ろしい一言を強調しよう。
GEO-2000: 概況と提言に極めて明瞭に記述されている。
温室効果ガスの排出量増加により、地球温暖化を防止するのはおそらく手遅れであり、
更に、京都議定書において合意された多くの目標は達成されないかもしれない。
何とか、永久凍土を溶かさないように出来ないのだろうか。
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