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2007年11月05日(月) |
「仕事では『プラス思考を』 悩む若者に応援フォーラム」←仕事では、まず「我慢」 |
◆記事:仕事では「プラス思考を」 悩む若者に応援フォーラム(共同通信)(2007/11/04 17:44)
若者が早期に離職してしまうケースが相次いでいることから、働く喜びや意義に気付いてもらおうと
「働く若者応援フォーラム2007」が4日、東京・銀座で開かれ、
サラリーマンを主役にした「島耕作シリーズ」の漫画家弘兼憲史さんが講演し
「プラス思考が大切。他人との比較より自分で立てた目標と競争するべきだ」とアドバイスした。
新卒者の就職3年以内の離職率は中卒で約7割、高卒約5割、大卒約3割に達し、
“753現象”とも言われており、特定非営利活動法人「日本キャリア開発協会」が開催、200人余りが参加した。
弘兼さんは「自分のイメージと実際の職場が違うというが、自分のイメージの方が間違っている。
まだ大人になっていないのだから」と辛口のメッセージを連発、会場を沸かせた。
◆コメント:3年しかサラリーマンの経験がない人に、何が分かるのか。
これは、特定非営利活動法人「日本キャリア開発協会」が主催した講演会とのこと。
漫画「島耕作シリーズ」の弘兼憲史氏は、この類の講演会に、幾度となく呼ばれるが、
なにか、主催者も聴衆も勘違いしていませんか?
弘兼憲史氏は松下電器に3年間(1970年〜1973年)在籍しただけである。入社4年目など、
まだ、小僧である。
たまたま、少しはサラリーマン経験のある弘兼憲史という漫画家がサラリーマンを題材とした漫画を描いたら、
ストーリーが、サラリーマンの心の琴線に触れたようだ。主人公島耕作は、
やたらと運が良く、次々といい女と出会って、そういう関係になる、という、
サラリーマンの現実生活では、あり得ない「夢」(?)を描いて、爆発的にヒットしたのは随分前だが、今や、
「取締役 島耕作」まで来てしまった。
◆現実世界のサラリーマンは「好きな仕事」だけやらせて貰えることなどあり得ない。
あの漫画、今は私の手許にないので、正確なセリフは忘れたが、島耕作の上司で、
非常な好人物がいた。その人のセリフに、
「好きな仕事だけやっていれば、充実したサラリーマン生活を送れるぞ」
という趣旨の言葉があり、私はカッとなった。
好きな仕事しかしない、などというサラリーマンは存在しない。
勤め人はハンコ一つで異動を命ぜられ、何処へでも行かなければならないし、
不得意な仕事もしなければならない。
何をたかが漫画にムキになっているかというと、漫画はどうでも良く、
3年しか勤め人をやったことがない、従って部下を持ったこともない弘兼氏を
あたかも「サラリーマンの教祖」に祀り上げるのは滑稽だ、といいたいのだ。
◆今の若い奴に足りないのは、「我慢する能力だ」
私の職場はそんなに程度の悪い奴は採らない。
潜在的能力は十分にあるのだが、最近の新入社員は全然「我慢」が出来ない。
我々の頃は、最初の二年か三年は散々、怒られ、怒鳴られ、それでも、この気の弱い私ですら耐えた。
今の新入社員は、信じがたいことだが、会社で上司に怒られて泣くのだそうだ。
中には過呼吸になり救急車で運ばれたのもいる。
一度叱ったら、翌朝母親から電話がかかってきて、
「うちの子は長所を伸ばすように育ててきました。だから怒られるのになれていないのです。」
「もっと、うちの子の長所を見てやってください」
ダメだ、こりゃ。
お母さん。
学校はお金を払って教育を受けるところ。
会社は、働いて、お金を貰うところ。会社には、お宅のお子さんを教育する義務はないのです。
この親にしてこの子あり。
とにかく、我慢。「石の上にも三年」という言葉があるだろう。
プラス思考って、無責任だよなあ。プラス思考になろうとしてなれる人は
放っておいてもプラス思考なのです。
問題はマイナス思考の人間がプラス思考になるにはどうすればよいか、でしょう。
それには、こういう講演会をするセンセーたち、答えられないのだよ。
◆事実を客観的に捉える練習をする。認知療法
ここからは、やや専門的(私はその専門家ではないが)な話になる。
マイナス思考の人間はマイナス思考をしてしまう心のクセがある。
それを、10個のパターンに分類して、自分の考えている事が、事実を正確に捉えていない(認知の歪み)、
ということを自覚することによって、認知の歪みを正そうというのが元々はうつ病の治療として考案された、認知療法である。
認知療法は自分の認知の歪みを論理的に否定してゆくことにより、自動的否定思考を正す方法論であり、
クスリと同様すべての人に効果があるとは限らないが効くひとには非常に効く。
これに関しては、以前、認知療法について詳しく説明した記事(ココログではこちらです)があるので、是非お読みいただきたい。
ここでも、一応、認知療法の入門書でも実践書でもあるいやな気分よ、さようならをご紹介しよう。
当日記・ブログの読者の方で、長年、ある悩みを抱えておられた方が、この本で、一挙に気持が変わった(一時的にではなく)
とおっしゃっていたのは、歴史的客観的事実なので、書きそえる。効果があるか否かはやってみなければ分からない。
ただ、マイナス思考のままで良い、という方がいても不思議は無い。それは個人の自由である。
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