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2006年06月21日(水) |
「麻生外相と鈴木宗男議員、衆院決算委で応酬」←外務省職員(在外公館)は驚くほど不祥事を起こしている。 |
◆記事1:麻生外相と鈴木宗男議員、衆院決算委で応酬
6日の衆院決算行政監視委員会で、麻生外相と鈴木宗男衆院議員(新党大地)が、在上海日本総領事館員自殺事件や外務省職員の不祥事への対応などを巡って火花を散らした。
鈴木氏が国会で外務省を追及するのは、昨年11月の衆院沖縄北方特別委員会以来2度目。鈴木氏は上海事件について、「2004年5月6日に亡くなった時点で、どういう対応をしたのか。
事実関係を明らかにして欲しい」などと、外務省の対応をただした。
これに対し麻生外相は、「自殺の直接の原因となったのは、現地の中国側公安当局者によるどう喝、もしくは脅迫ないしそれに類する行為であった」と改めて強調。
その上で、「事件発生後から厳重な抗議を行ってきた。首相官邸への報告は行われなかったが、当時は支障がないと判断した。当事者の判断だと思う」などと答弁した。
また、自殺した職員が電信官だったことから、「(機密が)漏えいしていないことを確認の上で、暗号を変えた」と、機密漏えい防止措置をとったことも改めて説明した。
鈴木氏はまた、外務省職員の飲酒運転による死亡事故や痴漢、盗撮行為などの不祥事を具体的に列挙し、「処分が甘すぎるのではないか」と批判した。
外相は「それらの職員にはしかるべき処分を行っている。その上で外務省に在籍している者は、それぞれ職務を全うしていると思う」などと反論したが、
鈴木氏は「一般の会社ならクビだ。職員をかばうよりも国民の目線で判断してもらいたい」と注文をつけた。
このほか鈴木氏は、在モスクワ日本大使館の裏金疑惑や、在外公館に勤務する職員の手当が高すぎるのではないかといった問題についても、外務省の見解をただした。
(2006年6月6日21時38分 読売新聞)
◆記事2:衆議院会議録6月6日 決算行政監視委員会での質疑応答
鈴木(宗)分科員 質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
限られた時間ですから、簡潔に質問しますので、答弁の方もよろしくお願いします。
今、外務省の予算執行等の話を聞きながら、大臣、外務省の中で、飲酒運転をして人を殺しても大使になっている人がいますね。
しかも、処分が停職一カ月なんですね。これは、私の質問主意書に対して、ドミニカ大使の岡本さんという人が、かつてモロッコでそういった事故を起こして、人を死なせているんですね。
国内では考えられませんね。外交特権を使ってのそういう処置なんですけれども、このことを大臣はどう考えますか。
塩尻政府参考人 お答えさせていただきます。
現在、特命全権大使……(鈴木(宗)分科員「塩尻さん、時間がないから、私の質問にだけ答えてください。事実関係は質問主意書で出ていますからね」と呼ぶ)はい。
自動車を運転し、人の死亡にかかわる交通事故を起こした者がおります。それは御指摘のとおりでございます。
使の任用につきましては、適材適所の観点に立って、公正かつ厳格に判断しております。
鈴木(宗)分科員 官房長、大使は少なくとも認証官ですね。では、こういう事故を起こしましたと天皇陛下様に報告でもしているんでしょうか。
そういったことをきちっと説明しないで、委員長、どうですか。国内で飲酒運転をして人を殺したら、どんな処分が待っていますか。
先生方、どうですか。そういったことを明らかにしないで、内々で済ませていくだけでも、私は外務省の特権意識があると思うんですが、大臣はその点、どうお考えでしょうか。
塩尻政府参考人 繰り返しになりますけれども、大使の任用につきましては、適材適所の観点から、公正かつ厳格に判断するということでやっております。
一般論になりますけれども、我が国の特命全権大使としてふさわしい見識を有するというふうに考えておりまして、大使に任用したということは妥当であったというふうに考えております。
麻生国務大臣 鈴木先生、これは犯罪者の意味にもよるんだと思いますけれども、今言われたように、その職員が任国の法令に反する行為を行ったことは事実であります。
したがいまして、これらの行為に関しましては既に懲戒処分が行われているところでありまして、現在、これらの大使は、その後職務に励んでおり、職責を全うしているものと考えております。
鈴木(宗)分科員 大臣、その懲戒処分というのは、処分が停職一カ月なんですよ。
通常の社会通念上あるいは常識から見て、飲酒運転して人を殺して、停職一カ月が妥当かどうか、このことを聞いているんですよ。
いいですか。それは麻生大臣のときじゃないですから、何も私は大臣を責めているんじゃないんですけれども、そういった行為が多過ぎる。
例えば、今パナマの大使をしている下荒地さんという人も、カナダで総領事のとき、奥さんに暴力行為を働いて、地元の警察に捕まっている。
それでも今は堂々たる日本国の全権大使ですよ。少し甘過ぎはしませんかということを言っているんですよ。
あるいは、痴漢行為だとか盗撮、各役所の処分一覧表を見ても、外務省が圧倒的に多いですね。
私は、そういった点、規律がおかしい、あるいは甘えの構造があるのではないかと。
この点、麻生大臣、せっかく総裁候補を久しぶりに外務省が持っての大臣なんですから、大臣みずから指導力を発揮してほしい、こういう願いを込めて今私はお話をしているんですよ。
過去の慣例、前例は、余り我々国会議員も知らされていない。私なんかも、その中身を少し知っていて、今、外務省を応援し過ぎたかなという自責の念も込めて、
あるいは、予算も外務省の言うとおり私はつけてきたわけですからね。そういった反省もしながら、今、国民の目線で、国民の支持なくしていい外交はできないわけでありますから、
そういった意味で、私は、外務省に期待したいのは自浄能力なんですよ。そのことが必要ではないかということを言っているんですね。ぜひとも大臣の見解をお聞きしたいと思います。
麻生国務大臣 外務省の職員が御指摘のあったような行為を行ったことに関しては、まことに遺憾のきわみ、それははっきりしていると思いますが、
それらの職員に対してしかるべき処分はとったということなんだと存じます。その上で、外務省に在職をしております者もおれば、退職した者もおります。
しかし、今、在籍をしておる者につきましては、それぞれ職務を全うしているんだと思っておりますので、処分を受けた職員は、既に処分を受けて復帰をしておりますので、
そのこと自体に特段問題があるということでは思っておりません。ただ、それが重いとか軽いとかいうことになりますと、これはまた全然別の話です。
◆コメント:外務省職員の不祥事を曝露した点は大きいが、鈴木宗男氏をあまり褒めたくも無いので、書きにくい。
どうも今日は書きにくい。
外交官の不祥事は後を絶たないが、今までは本国(つまり、日本)の一般国民にそれが知られることは全くなかった。
それを、曝露したという「功績」を認めたいところだが、曝露したのが、かの鈴木宗男代議士で、無条件に称讃するわけにも行かぬ。
彼自身、国会会期中に東京地検の逮捕許諾請求書により逮捕された、いわく付きの人物だからである。
但し、外務省職員の不祥事をここまで執拗に追及することが出来るのは、鈴木宗男議員しかいないのが、皮肉な現実である。
◆官報の「国会案件 質問趣意書」には毎日、「鈴木宗男」が登場している。
宗男議員の外務省職員不祥事追及への「情熱」はすさまじい。
明治時代から政府が毎日発行している官報という政府刊行物がある。
見れば分かるが、「本紙」と追加で発行される「号外」がある。「号外」と言っても新聞の号外の様に緊急性が有るというわけではない。
国会が先週末で終わってしまい、この官報は過去1週間分しかネット上に掲載されないのが残念だ。
その日によって「本紙」「号外」どちらに載るか一定しないが、必ず「国会事項」という項目があり、
今期、第164回通常国会の会期中、「国会事項」に「鈴木宗男」の名前が載らない日は無かったと思われる。
官報ではないが、首相官邸ホームページの閣議案件のバックナンバーを見ると分かる。
「国会提出案件」に鈴木宗男の名前が毎回出てくる。
◆外務大臣も外務省も鈴木氏が列挙した「不祥事」を否定しないところを見ると・・。
今の例では、記事2をご覧頂くと分かるが、モロッコで人を死なせた外交官の実名まで、国会会議録に記録されている。
外務大臣も外務省も否定していないということは、本当なのであろうと考えざるを得ない
(うっかり、証拠もないのに実名を出したらどういうことになるかは、3か月前、民主党の永田元議員が如何なる末路を辿ったか、を見れば明らかである)。
つまり、露悪的ではあるが、6月6日 決算行政監視委員会において鈴木議員が曝露した国外のみならず国内での外務省職員の不祥事は全て事実である、と言う前提で考える。
海外で人をひき殺した。奥さんに暴力を振るって、地元警察に逮捕された。
海外では、外交官不逮捕特権があるのは、どの国も同じである(だからといって、事故・不祥事を起こして良い訳はないが)。
しかしながら、驚いたのは、日本国内で、外務省職員が女子高校生に痴漢行為を働き、あるいは盗撮を行っていたにも関わらず、処分は僅か2か月の停職であったとすれば、問題である。
痴漢行為は、現行犯しか逮捕出来ないので、刑法よりも地方自治体の「迷惑防止条例」が適用されることが多いけれども、
場合によっては、刑法第176条、「強制わいせつ罪」に該当し、その罪状で判決が確定すれば、6か月以上10年以下の懲役に処せられる重大な犯罪である。
外交官が「中央官庁のお偉いさん」であるが故に、司法当局が比較的軽微な罪しか問わない、
あるいは、そうするように外務省からどういうルートを用いるのか知らないが、警察に圧力をかけているのだとすれば、大きな問題である。
日本国憲法 第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
つまり、「法の下の平等」に違反している。
さらに、外務省職員が痴漢をしても、2か月自宅謹慎をしたら、いけしゃあしゃあと、元の職場で働き、周囲も当然のこととして彼を受け入れているのだとしたら、異常である。
民間企業なら、懲戒免職間違い無し。人生を棒に振ったも同然。しかし、自業自得である。
◆私が見た、英国大使館(員)
私はイギリスだったが、大使館・領事館員の態度の悪さはものすごく、また、大使は何をしているのか知らないが、
木っ端役人どもがろくに働かず、国民の血税から捻出した費用により、メイフェア(という最高級住宅街)に住み、
朝は10時頃に出勤し、夕方4時には帰宅して、子どもを迎えに行っている(イギリスでは14歳まで、学校への行き帰りは親が送迎しなくてはいけないのだ)、というのは有名な話だった。
彼らが唯一忙しくなるのは、首相は勿論、外相のみならず、閣僚級の国会議員が「海外視察」の名目で「遊びに」来たときに、「お世話」をする場合である
(そもそも議員どもが、税金を使って用事もないのに毎年ヨーロッパに遊びに来るのがけしからんのだ、毎年イギリスを「視察」する必要がどこにある?)。
「世話」といっても、観光地に連れて行き、有名ゴルフ場でプレーさせてやり、土産の買い物に付き合い、夜は美味いものを食わせてやるということだ。
金髪女性を「手配する」という噂すらあった。ひどいものである。
◆現地に住む日本人の役に立っていない。
全然役に立たないとは言わない。パスポートを紛失したドジの為に再発行してやるぐらいの仕事はしている。
外国においては自分の身は自分で守らなければならぬのが原則である。それは、各個人が一般的に見て日本よりも危険な国に、自由意思に従って、行動しているからである。
しかし、何処でも「不測の事態」は起こりうる。
その場合、日本人が(言葉が出来ない人が多いから、トラブルが誤解であっても上手く説明出来ないことが多いのだ)、現地の司法当局により、不当な処遇を受け、
或いは刑罰を科せられる事がないようにするのは、在外公館の任務であると思う。
そのために、国民の税金から外交官、在外公館職員の給料が支払われている。
◆イギリスで終身刑となった日本人駐在員の妻
イギリスの道路交通は左側通行であるから、日本から行っても、運転は比較的容易である。
交差点の代わりに、日本で言うところの「ロータリー」とでも言おうか、ラウンド・アバウトという道路交差地点における独特の方式に慣れるのにすこし時間がかかる程度である。
ただ、最も注意するべきなのは、横断歩道である。日本のように信号で制御され、歩行者用信号があるところはまず、問題が無い。
一番、神経を使うのは、何もない、線だけ引いてあり両側に注意を促す黄色いランプが点滅するポールが立っているだけの横断歩道。
このような場合でも、何しろ、英国では歩行者が最優先であり、運転者はこの種の横断歩道に近づいたら細心の注意を払わなければならぬ。
横断歩道で人を轢いたら、それが例え過失であっても、重罪なのだ。かなり高い確率で懲役・禁錮刑となる。勿論、「イギリスの刑務所」に入るのだ。
ここで事故を起こし終身刑に処せられた、元・日本人駐在員の奥さんがいる。イギリス駐在経験がある者なら、誰もが聴いたことがある話である。
◆過失だった(と、いわれている)。
イギリスは先に述べたとおり、横断歩道では歩行者が最優先なので、信号が無いところで、クルマが来るかどうか、ろくに確認もしないでふらふらと横から出てくる。
特にジイサン、婆さんが多い。これが、最も怖い。彼らは、自分の好きな時に渡ればよく、クルマが止まるべきなのだと考えているわけである。
しかし、ものには限度がある。目の前で飛び出されたらどうしようもない。
その奥さんの状況はあまりにも噂がひろまり尾ひれがついていると思われるので正確な状況は不明である。
つまり、本当に過失があったのは誰なのか。クルマの速度、横断した人の渡り方、ブレーキを踏んだ地点など、今となっては全てが分からない。
ただ、その奥さんは、無知に由来する致命的な行動をとった。
自分は英語が話せないので、誰か英語が出来る知人に助けを求めようとして(当時、携帯電話などこの世に存在しなかった)、被害者を放置して、再びクルマにのり、発進してしまったのだ。
そこにポリスが現れたから、たまらない。彼女は「ひき逃げ」するつもりだった、と断定されてしまった。わけの分からないまま(多分)裁判にかけられ、終身刑の判決が下った。
◆英国大使館は何もしなかった。
何処の国であっても、外交官特権を持たない外国人が犯罪を犯した場合、現地の法律が適用される。
この日本人駐在員の奥さんに対して、非情に「やむを得ない」という評価を下す日本人もいるが、私は、あまりにも気の毒に思える。
彼女は、渡欧直後で、明らかに道路交通システムに対する知識が不足しており、かつ英語が話せず、事故現場の誰にも助けを求めることができず、パニック状態に陥り、
英語が話せる友人のところへ行って相談しよう、と考えてしまった。軽率の責は免れない。
しかしながら、こういうときこそ、外務省在外公館職員が助けてやるべきなのだ。
そこらの小国ではない。日本である。
駐英日本大使は、英国首相に会うことが出来る。
また現地政治家も大勢知っているはずである。そのような人脈を作っておくのが外交官の使命の一つなのだ。
それを活用して、なるべく早く英国司法当局に情状酌量を求めれば、少なくとも終身刑に処せられる事はなかったはずである。
終身刑に処せられるほどの凶悪な「犯行」であったとはどうしても考えにくい。
亭主は、奥さんと離婚して単身帰国した。本人は今も英国のどこかの刑務所にいるはずだ。こういう悲惨な話を本国の人間は、誰も知らない。
◆結論:海外の外務省職員(国内もだが)がたるんでいる事は、ほぼ間違いが無い。
長い記事になってしまった。
要するに、鈴木氏が指摘した外務省職員の問題は「不祥事」即ち、作為による罪である。
私が指摘したのは、怠慢、即ち「不作為の罪」である。
外交官にとっては本庁勤務は大変で、海外勤務は「骨休め」の感覚なのである。
だから、無駄な人員を配置し、不当に高い海外勤務手当を支給され、何もしないで暮らしている。
冗談ではない。これをただすには、人を減らすことだ。
暇をもてあましているのは、本来不要な人間が配属されているということだ。
日本のそこらの市役所を見ても分かるとおり、民間なら、せいぜい5人程度しか配置されない部署でも、役所というところは、
20人ぐらいの役人がいて、ずっと新聞を読んでいる奴もいる。
こういうのを切り詰めずに増税で財政再建をしようというのは、明らかに日本国の怠慢である。
2005年06月21日(火) 「100万人のキャンドルナイト」…東京←「地球温暖化を防ぐのは恐らく手遅れ」(地球環境概況2000)
2004年06月21日(月) 「モー娘。地球温暖化、防ぎ隊っ!!」 だめですな。これは。
2003年06月21日(土) <アンマン事件>五味記者を懲戒解雇に 毎日新聞 五味記者は日本に帰れただけでものすごく幸運だ。