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JIROの独断的日記
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2005年07月23日(土) 非常に残念なことが起きた…「飲酒問題」で日枝会長 ←「起きた」のではない。「起こした」のだろう。

◆記事:非常に残念なことが起きた…“飲酒問題"で日枝会長

 

 ジャニーズ事務所の人気グループ「NEWS」のメンバー(18)とフジテレビ社員が同席して飲酒した問題で、民放連の日枝久会長(フジテレビ会長)は21日の定例会見で「メディアとして注目されるので身を正すのは当然。そういう意味では、非常に残念なことが起きた」と述べた。

 さらに「テレビは視聴者や国民に対する影響力も高い。(番組での)発言や出演者は責任感を持たなければいけない」と注意を促した。

 この問題で、フジテレビは飲酒した社員ら計10人を減給処分にしている。(ZAKZAK 2005/07/22)


◆コメント;他人事みたいに言うな。

 

 これは、民放連会長の定例記者会見であるから、日枝氏は民放全体を代表して意見を述べたのである。

 それは、分かっている。

 他の業界--生命保険協会、証券業協会、全銀協など、挙げればきりがないほどだ--も同様の定例記者会見を行う。

 その場では、各業界の会長は、個別の企業に関するコメントは避けるのが普通である。

 特に自分の会社(大抵の業界は1年交替の持ち回りである)に関して、積極的にコメントは述べないのは勿論、記者から自社に対しての質問を受けても、業界全体についての一般論という形で答えるのが慣例である。あくまでも業界団体の代表として記者会見を行っているからである。

 その意味では日枝フジテレビ会長の発言の仕方は、完全に間違っているとは言い切れないのだが、それは、原則論である。

 何事も原則に対して例外がある。

 今回の菊間アナ事件は、自分の会社の不祥事であり、それが業界のイメージを損ねている。その「異常事態」が発生した後での記者会見であるから、例外である。



 本件の問題は、フジテレビのアナウンサーが未成年の芸能人を未成年と認識しつつ、共に飲酒することを目的に深夜に呼び出した、ということである。

 呼ばれて、出かけた未成年のタレントに責任が無いとは言わないが、年頃の男の子が「女子アナ」から呼び出されたら、悪い気はしない。遊びたい盛りの年頃でもあるし、当然出向くだろう。

 その後、この未成年のタレントは事件(ケンカ)を起こし補導され、所属事務所から無期限謹慎、或いは解雇される可能性も高いという。

 若いからやり直しが利くだろうけれども、菊間アナウンサーの行動により、これから、ますます売りだそうという、前途ある少年タレントの人生に重大な影響を与えてしまったことは否定できない。
 私は、この事務所の芸能人を知らなかったし、一般的には、「芸能ニュース」には、関心が薄い。

 だが、たまたま、仕事の関係で、この有名な芸能事務所の事務担当者とは面識がある(今は私は、異なる部署にいる)。

 そして、この会社が表面の華やかさとは裏腹に、如何に、「堅い」企業であるか、承知している。

 何しろ、この会社の事務担当者の几帳面なこと、真面目なこと、見た目が業務内容からは想像が付かないほど地味であることは、ほとんど驚異的、という表現が当てはまるほどである。

 このような、堅実な事務方がいることが、同社の長年にわたる繁栄の基礎になっているものと思われる。

 そういう次第である。だから、不祥事を起こした、タレントに対する処分が厳しいのは、十分に頷けるのである。それだけに、アナウンサーに呼び出された少年は運が悪かったという気がする。

 この事件は、フジテレビアナウンサーの菊間という歴とした大人が、一人の少年の人生を棒に振らせたかも知れないと言う点において深刻である。

 さらに、本件により、世間のかなりの人々は、

 「やはり、テレビ局などというものはは規律が乱れており、カタギではない。「女子アナ」とちやほやされている連中は、他局も含めて、年中こういうことをしているに違いない」という偏見を持つであろう。

 つまり、民放連会長局たるフジテレビの一社員の行動が、民間放送他社にも大なり小なり「迷惑」をかけた形になっている。

 これは、大変みっともないことなのである。



 従って、冒頭に引用した、日枝会長の「非常に残念なことが起きた」とのコメントは、反省が足りず、不適切であり、非常識である。

 「残念なこと」は「起きた」のではなく、自分の部下が「引き起こした」のだから、謝罪すべきなのだ。

 「これは、民放連会長としてではなく、フジテレビ会長として申し上げる。このたびは、当社社員の不見識な行動により、前途ある青年の経歴に疵をつけたことは、誠に申し訳なくお詫び申し上げる。また、民放連加盟他社の皆様方に、ご迷惑をおかけしたことを、深くお詫びする」という趣旨のことを述べるのが、経営者としては常識である。

 やはり、フジテレビは常識がない。トップが常識が無いのだから、社員が常識が無いわけである。

 社長など、関係ないと思われるかも知れないが、そうではない。

 企業は各々、独自の雰囲気(社風などと表現されることがあるが、私が述べたいのはもっと生々しい、その職場の空気、ムードというものである)を持っている。

 それはやはり、経営者の姿勢が大なり小なり反映している。

 これは、商社、証券会社、メーカー、生保、損保、銀行、石油、など、色々な会社を訪ねた自分の経験から、ほぼ、断言出来る。

 結論的に繰り返すが、本件は、一応、名の通った会社の社員が未成年の人生を狂わせた、という意味において、単なる芸能ニュースとして軽くとらえるべきではなく、言語道断な事件である。
 


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