JIROの独断的日記
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2003年10月03日(金) |
「イラク国立交響楽団、12月に米ワシントンで公演」地球上の「武器」が、全て「楽器」になれば良いのに。 |
◆記事: [ワシントン 29日 ロイター] 米ケネディセンターは29日、国務省主催の文化交流プログラムの一環として、イラク国立交響楽団が、チェロ奏者のヨーヨー・マ氏や米国の交響楽団と、ワシントンで競演することを明らかにした。 ケネディセンターのマイケル・カイザー所長は「彼等は極めて優秀な奏者だ。訪米にとても興奮している」と記者団に述べ、「芸術を通じて人間について学ぶことが果たす役割は重要だ」との考えを示した。 カイザー所長は先週、国務省派遣団の1人としてイラクを訪問し、芸術分野の指導者らと会談した。 コンサートは12月9日に開催される予定。一般の入場は無料。演目にはイラクの伝統音楽や、西洋クラシックの曲目が含まれている。(ロイター)
◆所感:人間の能力は戦争などよりも、こういうことに注がれるべきだ。 中東にもシンフォニー・オーケストラがいくつもあることはあまり知られていない。一番有名なのは、イスラエル交響楽団である。イスラエルだから皆、ユダヤ人。ユダヤ人と言えば、芸術・学問・その他あらゆる方面に才能を発揮している事は今更言うまでも無い。イスラエル交響楽団も確かに上手い。
イスラム圏のオーケストラは私は生で聞いたことがない。録音も殆ど無いので実力のほどは分からないが、この際、そういうことは問題ではない。イラクはアメリカにさんざんひどい目にあったというのに、イラクのシンフォニーオーケストラがアメリカで公演を行うという。
芸術と憎しみは相反する。永遠なる美しさを求める心は、どの国の芸術家も同じである。その力は政治的策略や、他民族を支配したがる邪悪な人間の心よりも、強いと信じたい。
歴代のアメリカの大統領(比較的最近)の中でクラシックが大好きだったのはカーター氏で、そのあとはあまり教養がありそうな奴が大統領になっていないが、ブッシュ大領領閣下は、イラク国立交響楽団のコンサートには是非行って、自分がどういう人々を殺したのか、良く考えて頂きたい。
人を殺す道具を武器といい、音楽を奏でる道具を楽器という。一文字の違いだが、中身大変な相違だ。前者は人間に不幸をもたらし、後者は人間を幸せにする。
もしも、地球上の「武器」が、全て「楽器」になったら、世の中は如何に平和になることであろう・・・。
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