JIROの独断的日記
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2002年10月21日(月) |
クラシック音楽二題:アシュケナージ、N響指揮者に。ピアニスト、梯剛之(かけはしたけし)氏、カーネギーデヴュー。 |
いい話が2つ。 一つ目。来年4月、ピアニスト・指揮者のウラディーミル・アシュケナージ氏がNHK交響楽団の音楽監督に就任する。これはすごい。アシュケナージといえば世界屈指のピアニスト。ショパン全曲集などとっくに録音してしまい。ピアノだけでは飽き足らなくなって、指揮をはじめてから、早いものでもう20年以上になる。もともとロシア人だが、30年前に亡命して今はアイスランド国籍。とにかくクラシックの世界では国際的に有名な人。いまさら言うまでも無いくらい。 NHK交響楽団は、要するに日本で一番上手いオーケストラ。以前から有名指揮者を招いてコンサートを開く事はあったが、音楽監督にこういう超一流の指揮者を招くことが出来たのは、世界にアピールする上でも大変結構な事だ。アシュケナージはヨーロッパのオーケストラの指揮者として、またピアニストとしてすでに数え切れないぐらい来日している。日本が大好き。日本食も何でも食べる。ピアニストとしても超一流なのだが、一番先になにを挙げるかと言われたら、私はその美しい音色を強調したい。私はこの人の演奏を初めて聴いた時、「ピアノとは、これほどまでに美しい音がするものか」と思い知らされ、唖然とした。弾き振り、(ピアノコンチェルトのソロを弾きながら、指揮をすること)もよく演る。今から楽しみである。 どうも、書き足りないが、昔からクラシックを聴いている者としは、そうかあ。アシュケナージがN響の指揮者という時代が来たかあ・・・。という、感じ。感無量である。
もうひとつ。盲目のピアニスト、梯剛之氏(因みに彼の父親はN響のヴィオラ奏者。)は早くから才能の片鱗をのぞかせていた。すでにウィーンを拠点にして(クラシックで本気でソリストとして活躍しようと思ったら、日本にいてはだめなのである)、演奏活動していたが、ついに、カーネギーホールでデビューリサイタルを開き、聴衆からスタンディングオベイションを受ける。大絶賛。カーネギーホールでリサイタルを開くということ自体が、世界中の演奏家にとっては最高の栄誉の一つであるが、デビューで成功するかどうかがその後の明暗を大きく分ける。本人にとってはものすごいプレッシャーである。盲目だからということで多少、評価が甘くなるなんて事は、こと、クラシックの世界では絶対に、無い。本当に才能があったからこそ成功したのである。良かった。
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