JIROの独断的日記
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2002年09月20日(金) |
何故、事実を隠すのか。 |
昨年から、日本ではさまざまな不祥事が起きている、雪印、みずほ、日本ハム、東電、外務省。 これらの事件で共通するのは、当事者が何とか事実を隠蔽しようとし、それが後になって露見して、より大きな問題になるという悪循環をたどる事である。 どうして、人間はこういう「うそ」をつくのか。簡単である。ヤバいことがバレて責任を追及されるのが嫌だからである。よその国でも大なり小なり同じだろうが、日本社会では集団における人物評価が「減点主義」によってなされる事が多い。これが諸悪の根源かもしれない。 ある程度の地位の人間は一旦経歴に「キズ」がつくと、二度と這い上がれない構造になっているケースが多い。特に役人の世界ではそれが顕著だ。だから、何とか、隠そうとする→バレる→ごまかすためにまた嘘をつく→それもやがてバレる→一大不祥事に発展する。 失敗をしない人間はいないのだから、失敗をしてまずい自体が起きたらまず、報告する。そうしたら、罰せられない。あるいは少なくともその人物の将来が閉ざされることが無いような社会的慣習が醸成される必要がある。 大昔にこういうことの大切さを既に述べている人がいる。5世紀にユーラシア大陸を席巻したフン族の首長アッテカは、「悪い事を報告してきた者を誉めよ、悪い事を報告しなかった者を罰せよ」と云っている。それから、1500年の時を経ても、完全にこれが実践できている人間集団は殆ど無いだろう。人間というのは殆ど進化していないのかもしれない。
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