スカーレットの心のつぶやき
つぶやき 目次|過去|未来
夫が居なくなって二週間が過ぎた。
毎朝、お霊供膳を取り替え、
お茶とお水、お花のお水の交換をして手を合わす。
七日ごとのお団子が少し干からびてしまっている。
家に居る時には絶やさないお線香とロウソク、
遺影に向かって話しかけながら
今日もまだ病院のベッドの上に居るのではないかと
錯覚してしまう。
事務的な処理以外には
何もやる気が出ない。
外見は元気そうにしているけれど
こころの中では泣いている私。
夫はそんな私を見て喜ばないだろう。
元気にしないといけない、
前にように笑って明るくしないといけないと思うが
虚しい気持が襲って来て
それが出来ないのだ。
こんな日々がずっと続くと
私は意外な自分自身に気付くだろう。
私にとって夫の存在は
大きい存在だったのだと気がついた。
でも
その時には遅かった。
もっと早く
夫が元気な頃に気付いていれば
きっと違った関係が作れていたに違いない。
ごめんなさい。
もう一度声が聞きたい、
話がしたい。
スカーレット
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