小説の構想やら更新予告やら短い話やら。
誤字脱字やら単語が中途半端に途中だとか色々あるけど気にしない。

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没。
2003年03月19日(水)

「顔ってのは結構重要な要素だと思うわけ」
「……何が言いてぇんだよ」
亜久津が、右頬に、深くはないが浅い5センチ弱の切り傷なんてつけて帰ってきた。
喧嘩の最中、一人が刃物を取り出した時に、うっかりついてしまったそうだ。
亜久津は勝ったのだから文句を言うななどと言うけれど、俺はその言葉すらもむかついた。
「別に、ただムカつくだけ」
だから傷口に塩でも擦り込むように薬を擦り付けた。
「ッ痛ェよ!」
頬に触れていた手は、即座に亜久津に叩かれた。
俺は亜久津を睨み返した。
亜久津はひどく不機嫌そうな顔で俺を見ていたが、程なくして、ふいと顔を背けて床を睨み付け始めた。
「…………何でお前が怒るわけ?」
「お前が煩いからだろ」
「しょうがないじゃん、俺亜久津の事構いたくてしょうがないんだから」
「頼んでねぇ」
「俺がそうしたいんだよ」
「……馬鹿じゃねぇの」
「馬鹿だもん、俺、ちょっとした事でも、気になるんだもん亜久津の事」
嗚呼ダメだ。
ダメだ、ダメだ、もうだめだ。
結局亜久津に負けるのはいつだって俺だ。
「…その体は、俺の好きな亜久津が亜久津である存在証明の一つなんだよ?」
「…………顔が好きなのか?」 「うん、いや、ううん、全部好きなんだ、亜久津の事、全部、顔も、手も、仕草とか言動とか、全部、全部、全部好きなんだよ」


俺は亜久津が好きなんです
世界で誰より。




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