2003年07月25日(金)

■ 名前における傾向と法則

伊一郎という名の友がいる。
父親の名は伊三郎。
なんだかよくわからない。

伊一郎には叔父がいる。
父である伊三郎からみれば弟だ。
名を十郎という。
全然わからない。

傾向は確かにある。
だが、法則がないではないか、ここには。

残念ながら伊一郎は一人っ子だったが、
もし弟がいたらなんと名づけられていたのだろう。

伊二郎ではたぶんなかろう。
そのような法則はこの一族にはないのだから。
意表をついて惣五郎とか平八郎とかいうのはどうだ。
どうだ、と胸を張るようなことではないが。

伊三郎と十郎の関係はどうか。
他の兄弟が間にいると考えるのが妥当だが、
この一族のことだからわからない。

十郎の息子はどうか。
七郎とかいうのだろうか。
あるいは因習を断ち切るつもりで、
アキラなどと名づけているかもしれない。

傾向だけあって法則のない名前を持つこの一族、
嘘のようだが本当で、実在する。


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