母のタイムスリップ日記
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| 2007年10月16日(火) |
ちょっとした冒険だった |
今日は 美容を学ぶ学校内にあるサロンへ出かけた。
母の課題は シャンプー。 ここ最近 激しくシャンプー拒否がある。 以前は 全く問題がなかったのだが とみに激しくなってきた。 通い慣れた美容院でも 椅子を後ろに下げるだけで拒否反応を起してしまうのだ。 高齢者や障害者のために開いたというサロンで 救われるかと思っての外出。
もう1人の方の課題は 外出時の食事。 もう 粒の全くないミキサー食。 不思議な事に 水は噎せないで飲める。 ただ 口を閉じてしまい 噛む事も難しい。
母の事は 成り行きに任せるしかないが 食事の方は 食べないという訳には行かない大きな課題があった。 また その方は 車に酔いやすく嘔吐の可能性が高い。
最初は ミキサー食の準備だけのつもりだったが レストランでミキサー食持込は無理だろうし 母にお弁当を食べさせるのも気が引けた。 流動食は 山掛け丼風にしようと思っていたので 母にもそうする事にした。 お粥さん マグロは それぞれミキサーを掛けた。 長いもは摩り下ろして卵を入れた。 母は 普通のご飯とマグロの切り身。 それぞれ個別に容器に入れた。 スープは 冬瓜。 流動食の分は冬瓜をミキサーに掛けた。
母には きゅうりと蟹かまのマヨネーズ和え。 流動食の人には きゅうりとメカブの酢の物。彩りにミカンをミキサーに掛けた。
母には 他に鳥レバーの煮物を作った。 両親は 甘辛く煮たそれを時折おいしそうに食べていた。 私は これまで 1度も箸を付けたことがないし また作ってみることもなかった。 今回 思い立って作って上げようと思い立った。 思い立つほど 特別の作り方ではないのだけれど…。
デザートは 梨とマンゴープリン。 豆腐も持って行った。
1時間ちょっと前には サロンのある所に着いた。 外は寒いので 車内でお弁当開き。 ご飯やスープ等は保温庫に入れていた。 保温効果が気になったが まだ温かった。 刺身やとろろや酢の物は保冷剤を使って別のものに入れておいた。これも 遜色がなかった。
食事を始めたら これが家族も吃驚するほどスムースに口を開けてくれて それも笑顔。 いつもなら1時間以上の時間を要するのに 今日は30分であらかた食べ終え 追加で召し上がっていた。 母も 順調で…笑顔。 母は 笑顔の時もあるのだが もう1人の方は 滅多に笑顔にならない。 とても いい雰囲気で昼食を終了。 介護者の分の昼食は おにぎり2個を作って行った。後はお茶。 家族用は 極力簡単にした。
それから車を降りて サロンに向かった。 サロンについてカルテを作って 二人同時にカットに入った。 母については 嫌がったらシャンプーは取りやめてよいという事を伝えておいた。
カットは 双方順調にすすみ 二人とも満面の笑み。 母は 同行している入所者の方ばかり向いてニコニコしていた。 いつもなら 鏡に映る私の姿をじっと見つめているのだが…。 ひょっとして 仲間がいる事に安心していたかもしれない。
カットを終えて シャンプー台に移動。 先にシャンプーしていた方が終了後母に移った。 隣でシャンプーしている様子をニコニコ見ていた母。 こちらは「うまくいってくれぇ〜」と祈るような気持ちで待った。
シャンプー台を倒す時 仲間の家族がそうっと抱いていていてくれた。少し拒否の姿勢が見えたが 其のうち安心したように定位置まで倒した。緩やかにシャワーをだして 母の髪を流す。 全く拒否がない。 最後まで穏やかな儘だった。 考えれば 最近嫌がるから押さえつける傾向にあった。 それがマイナスだったのだろう。 ポイントは 安心するまでゆったりと。シャワーは 急に掛けない。 なんだろうな。 でも いつも シャワーは諦めて タオルにお湯を含ませてやっていたんだけれどね。 今日のタイミングの良さも有ったのだろうか?
2人とも 綺麗になっていくことがとても嬉しそうだった。
実は 出掛けに施設長からの伝言ですと職員から伝えられた事があった。 「外出時の事故は施設では責任が取れませんから了承ください」と言うものだった。 これまで 幾度も外出してきたけれど言われた記憶はない。
外出して私の不注意で転倒骨折させた時もあったけれど その時だって 施設の責任だなんて言った覚えはない。 怪我の処置だって こちらでしたし 連絡も入れた。 確かに その後日常生活に大きな迷惑を掛けたとは思うけれど…。出来る限りこちらで介助してきたつもりだ。 この延長で考えると通院だって 外出である。
何か 不都合が起きているのか? 「どうして 急にそういう事を言うのかと不思議ね」と同行したご家族と話題になった。
ちょっとした冒険ではあったけれど 施設の外での刺激は 母たちにとって 心地よかった事だけは確かである。 帰路も 車酔いすることなく戻る事が出来た。 車酔いを避けるために 朝は施設側も留意してくれたし また行動計画もあらかじめ周到に考えてはいたので それも良かったかも知れない。
そうそう サロンを出る時 次回の予約をした。 予想以上に 良い結果が出て 嬉しい1日となった。 勿論 外出時には 他の方の気にならないようにそれぞれ別々に出て気配りもした。 置いてけぼりになる方の寂しさには 配慮しなければならないと思うから…。
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