母のタイムスリップ日記
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百人一首は 皆さん結構興味を示す。 だから 娘の使った百人一首のCDを施設で役に立てばと思って差し上げた。大分前の事である。
1度 CDを付けたら「うるさい」と1人の利用者さんに言われて 以来やめていた。
今日 母の所に出かける時 クラッシックのCDを持って出た。 と言うのも 先日外から大きな音のクラッシックの音楽が聴こえてきたので「いいなぁ〜」と思って思いついた。
母の居室で聞きたい人だけ聞いてみようと思った。 母の居室にはラジカセはない。 家につかっていないCDプレイヤーがあるので持って行っても良いのだけれど...。 今回は 施設のラジカセを借りる事にした。
トイレ誘導を済ませてホールに戻ってラジカセを借りる時「嫌だ」と言う方がいなかったので 職員にホールで使う事を了承して頂く。
椅子を丸く置いて 嫌いな人の部屋に背を向けて 音が邪魔にならないように配慮した。 みんなじっと聞き入る。 「昔 聞いたよ。昔の事を思い出したよ」とある入所者が言ってくれた。 職員の1人は 歯医者さんにいるみたいな気分と言う。
リズミカルな曲では 母が 手でリズムを取っていた。
音楽を聴いて貰いながら みんなにアロマを施してみた。 「いいにおい」と皆喜んでくれた。
4.5枚聞いてから 思い立って百人一首のCDをかけてあげた。 すると時折席を立っていた方が CDに合せてうたを詠み始めた。 塗り絵や折紙 編み物等の手作業には あまり興味を示さない方なのだけれど...これには反応が良かった。 母も好きだったのだけど 今は出来ない。 でもひょっとして 毎日聞かせてあげれば回路が繋がるのではないかと思ったりする。
入所者の1人が途中で席を立たれたので「どうなさいました?」とお聞きすると「お腹が痛い」と言われた。 タイミングかと思い職員に伝えた。 後ろから追いかけてトイレに誘導すると「お腹の痛い事は 問題でなくて...」と話を回避しようとするので「そうですか おトイレはこちらです」と職員と共に誘導。 小のタイミングはあったようだった。 それからまた戻られて百人一首を楽しまれた。
その後 おやつが始まった。 夜 会議が予定されており早めに帰るつもりだったのだが 母が私の姿を追い続けているので おやつの済むまでそばにいた。
母は帰る時間を感じ取っているようにみえた。 時計を読む事は既に出来ないのだが 日暮れときの感触なのだろうか?
入所者が揃ったので ラジカセを片付けてテレビを付けた。 テレビに興味を示さない方には 新聞のチラシを渡した。 それぞれ興味を示しそうなチラシを選んで渡してみた。 結構 みんなチラシを見ていた。 チラシ本来の広告の役目で見るわけではなく 興味を止めてもらう為に使って見たのだった。 「食べ物の好きな人」「植物の好きな人」「洋服の好きな人」と行った具合である。
話題を合せながら 話をして そうっと施設を後にした。
母の熱も落ち着いて投薬もやめた。 この所 母は寂しさを感じているみたいだ。 秋だものね。 そういう感覚って 普通の人と変わることはないみたい。 肌感覚は生きているという事なんだろう。
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