母のタイムスリップ日記
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リハの日である。 おにぎりを作り 母用の野菜を調理して施設に向かう。 昨日 排便がなかったら また美容院は先送りの筈。 さてとどっちかな?
母はニコニコ笑顔で上機嫌。 気のせいか みんなニコニコ。
職員が「先ほど 排便 ありました」「やったぁ〜 美容院にいける!」
暫く 入所者と歓談。 「貴女は芯から優しいって顔しているわね」 「エッそうですか。そう言われたら 何か差し上げなくちゃいけませんね」 「いや そういう事ではなくてね」と笑われた。
その方の爪が大分伸びていた。 「あらら 手の爪伸びていますね。ご自分で切られますか?」 「もちろん」 「じゃ ちょっと待ってくださいね」 丁度職員が見えたので 爪切りを準備頂いた。
爪が散らばってはいけないと思い チラシを膝の上に広げた。 チラシに目が移った入所者さん。 「ごめんなさい も少し小さくします」
爪切りを手にして 自分でパッチンパッチンきり始めた。 職員が私に目配せ。
実はこの方難しい方でタイミングが合わないと凄い勢いで反発してくる方。 あまりに すんなり行き過ぎて ちょっと吃驚。 私に褒め言葉をかけてくる日は ご機嫌がすごく良い日なのである。
職員から「ありがとう ございました」とお礼を言われてしまった。 基本は ほんとに優しい方なのだが 嫌と思う事は いろんな言い訳をしてスルリスルリと抜けられる。そして 強行されると凄い勢いで反発する難しい方なのである。
その後 昼食。 みんなでテーブルを囲んで食べた。 母も持ち込んだ煮込みキャベツも食べた。 お隣の方は おかずを先に食べて ご飯のみ残った。 職員におかずのおかわりを頂き 無事食べ終えた。 母も全量摂取。
リハビリの前に着替えて トイレ誘導。 残っていた便で汚れていたので替えた。
リハは順調に終了。
その後 美容院に向かってゴー。 バスに乗って行く。 美容院の階段のぼりは 少し大変だった。 お天気のせいでお散歩のお休みが続いているせいだろう。 行く道すがら 幾度も「髪結いさんに行くからね」と伝えた。
しかし 幾度も来ている慣れたところなのに今日は不安そう。 「ひょっとして荒れるか?」と不安が先行。
シャンプー ロット巻きは 何とか順調だった。 定着液を付ける頃から怪しい雰囲気。 果物とお茶でおやつして気分を替えて乗り切った。 最後の定着液をつけている時 もそもそ始まった。
ロットを外して 洗い流そうとシャンプー台の椅子に座ってもらい倒し始めた時 むくっと身体を起して嫌がった。 ちょっと身体を押したら「何するんの!」と怒り出した。 他にもお客さまがいるので 慌ててごめんと謝った。
それから 薬を流さないと頭が痒くなるから 我慢してくれない。綺麗になるから」と説明。 言葉を受けるように納得した。 再度 椅子を倒すと「何するの!」と手を振り上げた。 叩きはしないが母の精一杯の威嚇である。
こうなる事の予感はあった。 きっと 排便なのだ。 デパートや施設や我が家のトイレならまだ安心できるが 美容院のトイレを万が一汚したら申し訳ないという気持ちがあった。 だから 施設に戻ってからにしようと思っていたのだ。 トレパンにパットを併用しているので漏れの心配はないのだから...。
手鏡を借りて見て貰い 納得を得てもらった。 でもやっぱり倒すと怒り出す。
「困ったなぁ〜。ちょっと我慢してね」とちょっと身体を押した。 流し始めて暫くするとおとなしくなって怒らなくなった。
それから 乾かして鋏で少しカットして終了。
バスに乗って施設に戻った。 直ぐにトイレ誘導。 けれどパンツを押えて「嫌だ」と拒否。 やっぱり 母は失敗がわかっていた。 気持ち悪いだろうし においもあるので恥ずかしかったのだろう。 無理を通した 私がいけない。 「ごめんね。私は 娘でしょ。どんなことも引き受けるよ。嫌な事なんてないからね」と耳元で囁きながら 母を抱きかかえて座らせ交換した。
誰か判らなくて..失敗を見られるって やっぱり辛いよね。
手洗いをしっかりして ホールに移動しテレビを見る頃には 落ち着き始めていた。 職員に 排便の様子を伝えて 夕方の薬を中止してもらうことにした。
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