母のタイムスリップ日記
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母の所に出向く。 母は久しぶりにニコニコと機嫌が良い。 でも 口の周りに食べかすがいっぱい。 お昼は パンだったのかな?と思った。 居室に誘導して口の周りを拭くと口の中にも食べかすがいっぱい。 他の人を見ても 口の周りが汚れている人はいなかった。 食事に掛る時間が長くなっているのかな? 自力で食事もだんだん難しくなってきているし…。
入れ歯を外すと残っている歯に何かが引っかかっているようで舌で触れている。歯ブラシで磨いたら取れてきた。 昼食は 鱈だったかな? どうもパサ付いた身が飲み込み難くて口に溜まっていたのだろう。 歯磨き後口を漱ぐと食べかすが沢山出てきた。
着いた時は テーブルも綺麗に片付き キッチンに洗い物が残っている風でもなくて1時間は経過しているだろうと思われた。
それから トイレ誘導。 尿が出にくい。 ズボンをまくって足を見ると ゆるゆるの靴下なのに ゴムの部分や足の甲が凹んでいた。 水分はきちんと取れているだろうか?
排泄の誘導時に仙骨を押すという事を始めて どれくらい経過しただろう。 昨日 谷口政春氏のホームページにも排尿時に仙骨部を押すとうまく出ると書いてあった。 私は 母の排尿がうまく行かなくなった時 家族会の折精神科医に質問してみた。その時に「仙骨を押すと良いかも知れない」とアドバイスを受け トイレに座った時は必ず それを試みるようにしていた。 勿論 その前に「おしっこ出るかな?」と聞き「出ると思う」と返事を貰ってそのようにしていた。 以来 高い確率で音を立てて排尿出来るようになった。 出たときは「良かった。嬉しい。ありがとう」の言葉も添えた。 母も 嬉しい顔をした。
排便にもツボがある。排尿にもツボがある。 それらを駆使しての排泄誘導である。 1人で取り組んでいる時は 母だけのことかなと思っていたが やはり 確かなツボのようだなぁ〜。
排泄後 散歩に出た。 「お誕生会がありますので…」と職員に言われたので 近場をくるりと廻った。足取りは軽いが前屈は強い。 道すがら 藤の花が狂い咲きしていた。 それも数房と言う物でなくて 小ぶりながら10房を越える程だった。 母に「ほら みてみて!」と指差すと「あら きれい」と暫く眺めていた。 季節を間違えて咲いているなんて事は 判らないかも知れないが 母と私には十分楽しめた。 空を見上げると 西に真っ黒な雲。真上にのぞく少しの青空。東には 白い雲。母に 順番に見てもらう。 黒い雲の所を見上げて「あら やだわ」と雨の心配を予想する言葉が出た。 今日の体調はやや良好という事だろう。
歩き始めは 良かったが 後半はさすがに疲れてきた様子で「疲れた?」と聞くと「疲れた」と返事が返ってきた。 「歩ける?」と聞くと「歩ける」と言う。 「帰ろうか」と言うと 複雑だ。 でも「疲れたら 帰ろう」と言うとコックリ頷いた。
施設に戻ると もうお誕生会は始まっていた。 以前入所なさっていたいた方の親戚の方が「手品」をなさっていた。 手品は 理解できる人とそうでない人の差が大きい。 理解し難い人には 周囲が驚いてみせると興味を示してじっと見入る。 笑うとつられて笑い出す。 施設の中にいつもと違う風が入ってくるってほんとにいいなぁ〜。
手品も済み みんなでティータイムをしてから 母と居室に入る。 母は大勢の人の中にいることが苦痛そうだったから…。 「ね 元気でいてくれないと 哀しくなるから頑張ってね」と言うと 母は涙を零した。 願い 届いたかな?
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