母のタイムスリップ日記
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早朝から庭木の剪定作業が始まった。 頼んだ時は 古い葉が落ちておまけに毛虫までいて大変な状態だった。 が 日にちの経過と共に落葉も減り毛虫も孵化したようでいなくなっているのだ。 「何とかなるかなぁ〜時間さえ出来れば…」と思い始めていた時の電話だった。暑いし…経費も掛るけれどやっぱりお任せする事にした。
この植木屋さんは事業所の集まりで知り合った方だ。 本業の他に 植木に関してボランティア登録なされた方だ。 だから 信頼していた。 例え 有償で有っても本業でのボランティアは そうそう出来るものでないと思っていた。 でも「若し外れだったら…」と言う気持ちが ほんの僅かだけれどあった。
1度頼んだ事のある植木屋さんは 電動式のはしごを使い2人係で小一時間で作業を終えた。 ご近所の植木屋さんも一軒当りの所要時間は2.3時間位。 値段の差は 2人の場合を除いて 3000円くらい。
今日の植木屋さんは 早朝からみえて(昼食と雷雨の1時間ちょっとをのぞいて)夕方の5時まで作業なさった。 仕事は丁寧。 あまり 口数は多くないけれど良心的だ。
母を迎えに行き 途中母を床屋に連れ出し入浴させたり また送って行ったりと 動き回っていたが その度に「行ってらっしゃい」と声をかけてくださった。 留守の間の水分補給は ポットに冷やしほうじ茶を準備してセルフサービスだ。暑いので 熱中症にでもなったら大変だから…。 出かける前には 暑い蒸しタオルも出した。 本人の責任と言えばそれまでだが…。暑い中の作業は やはり心配。
忙しそうに見えたらしく「料金は後でいいですよ」と母を送って行く時言ってくれた。
母は 施設にいる時少し俯き加減だった。 外出時 職員が挨拶しても特に挨拶を返す風でもなかったが 3人の職員が揃って見送ってくれ エレベーターに乗り込もうとしたら「挨拶してなかったから…」とくるりと後ろを向いて一礼した。 外に出て「暑いね 大丈夫?」と聞くと「暑いけど 大丈夫」と返事してくれた。バスを乗り継ぎ我が家に到着。 植木屋さんの道具が散らかっているのをみて「あれは?」と。 「植木屋さんが来ているのよ」というと「ふうん」 近所の人が近くに見えると「誰?」と。 「近所の人よ」と言うとぺこりと挨拶。 家の中に入ったので「何処か判る?」と聞くと「お父さんのお家」 「知っている人の家だから心配ないよね。今日は誰も居ないのよ」と言うと 安心した様子だった。
それから昼食。 この時ばかりは ニコニコ笑顔が戻った。 母の好物の南瓜の煮物だし 久しぶりに海胆。もろきゅうにしたら味噌をもっと付けて…と言う。きゅうりのコリコリ感がお気に召したようだ。 ゆで卵とトマトのサラダもおいしそうに食べていた。奴もおいしそうに食べたし たけのことさつま揚げの煮物も…。のりの味噌汁も。 母が来るから…と他にも作っておいた物が有ったのに すっかり忘れてしまっていた。
休息を摂ってから近くの床屋さんへ連れて行く。 家にいた時は時折御願いしていた。 丁度空いていたので 母を御願いして家に戻りお風呂のスイッチを入れて 迎えに行く。 特に問題もなく 床屋のお兄ちゃんとお話ししながら頭を刈って貰っていた。「いやぁ〜 母方のおばあさんに良く似ているんですよ」とお兄ちゃん。髪の毛も相変わらず多くて しっかりしていて 歩けるしお元気ですね」と言われた。 床屋さんでは シャンプーを頼まなかった。 と言うのも前向きシャンプーだから母が嫌がってしまうと思ったのだ。
戻って休息して今度はお風呂。 シャンプーはやはり濯ぎで嫌がったが 何とか我慢してもらった。 風呂から上がった時「良く我慢してくれて…どうもありがとうね」と言うと 心なし母の目が潤んでいた。 母はどうも「ありがとう♪」という言葉に弱いみたいだ。
母の脱いだシャツを見たら 袖のところに綻びが有った。 「ごめんごめん」と新しいのに替えたら嬉しそうにしていた。 鏡を見て 更に嬉しそう。頭がさっぱりした事がわかっているようだ。
風呂上りに 甘い珈琲を飲んで お茶を飲んで水分補給。
それから大急ぎで施設まで送って トンボ帰り。
植木屋さんは 荷物の片づけ中で支払いも間に合った。 どうやら ご近所の方が仕事振りを見ていて「良い」と感じたらしく仕事を頼まれた様子だった。
「ところでボランティアの方 依頼が来てますか?」と伺うと ベランダの鉢植えの植え替えを頼まれて作業なされたそうだ。
とても丁寧な仕上がりだった。 未だ南側の一部が残っているがあらかた済んだ。 残りは私でも出来るからいいんだわ。 キンモクセイだけは 今 剪定すると秋に花が咲かないので花が終わってからという事になった。
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