2013年06月08日(土) |
有元葉子『ためない暮らし』★★★☆☆ |
有元葉子『ためない暮らし』
メモ。
「川は流れが止まると、すぐによどんで腐敗臭がしてきます。同じように流れのあるところ、血管でも腸でも体内を流れているものも、『溜まる』と具合が悪いもの。 世の中すべて気持ちよく循環しているのが理想の状態だと思います。」(p2)
「実際旅行する予定がなくとも、長い旅行に出かける気分で、一か月いない、という目線で庫内の食材処理をしてみるのもいいでしょう。きっと新しい発見があると思います。」(p72)
「私の片付け方にルールはあってないようなもの。とにかく片っぱしから片付けます。そう、片方の箸から一つずつ、です。 効率が悪いように思えますが、コレが一番早い。」(p120)
書類整理は苦手。 だからこそ、さっさと済ませる。ためない。 「苦手なことほどさっさとやるように心がけています。」(p125)
セルフメンテナンスについての章から。
「特に変わったことのない普通のスタイルで、ふっとひかれるものがあるのが一番素敵です。普通のシャツとパンツといった基本的な物で、シンプルを極めていて品があり、上質感を漂わせるものがあれば、あとはいらないかな、と。」(p142)
「自らの中からにじみ出るものがあれば、装いがシンプルであればあるほど、その人の素敵さがきわだってきます。装いとその人自身は同じなのですね。」(p142)
「なにげなく上質な日常茶飯事が目標です。」(p143)
おわりに、より。
「ともかく持っている物と同じく、命を与えられた自分自身も、最後まで使い切って気持ちよくさよならしたいな、と思うこごろです。毎日を一日一日生き切って、潔く笑って別れられるように、がこれからの私の課題です。」(p173)
モノも命も、天寿を全う。 それが理想ですね。 そのためには、等身大のためない暮らしをすることだな、と教えてくれて一冊でした。
有元葉子『ためない暮らし』
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