青の階

2005年04月14日(木) 鳳仙花の夢

忘れたわけじゃない。
今も、直視できない。
それどころか、顔も上げられない。
すっと体が白く冷えていく気がする。

考える前に行動したので
気持ちがその時のままで止まっているのだ。
ドラマに、授業中に、友達の言葉に、
何気ない物事でわたしはひどく揺さぶられる。
そうぐらぐらとするたびに動き出しそうになるので
必死でほかの事を考える。
わたしにはけして多くは無いけれど、とてもとても優しい友達がいて、
勉強は思っていたよりずっと大変だけどやりがいがあって、
一人暮らしもしていて、
嫌なことは沢山あるけれど、うれしいこともちゃんとある。
それでいいじゃないか。
それで十分満足じゃないかと思う。

思うのだけれど…、やっぱり無理なのだ。
諦めたり、認めたりするのは、辛く、苦しい。
身を切られるような痛み、溢れる鮮血のようなショック、
それがもうずっと続いている。
どうすれば楽になるのだろう。
何を憎めばいいのだろう。


誰にも言わなくてよかった。
あの時、わたしが一人でよかった。

けれど今、誰かに一緒に悲しんでほしいのだ。
こんなものが欲しかったわけじゃない。


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