2007年04月06日(金) |
『有すること 有さないこと 有せないこと』 詩 |
彼女は彼から何一つ奪うことができない
なぜなら彼は何一つ所有していないから
彼女は彼の存在自体を所有してしまいたいと願う
彼はそれを拒否しないが
彼は所有されるという概念が理解できない
だから、彼女は彼を所有できない
彼と彼女は所有について悩み、所有について望む
すずめが二羽 つがいになって枝に止まっている
二羽はお互いを所有しようと思ってもいない
ただ二羽は 一つの時を共有している
時を共有して 同じ北風を迎えている
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