携帯電話

僕はダメな人間です。
救いようのない人間です。

分かっていても携帯電話を壊す癖が抜けません。
使っている携帯電話、6ヶ月と持ちません。
すぐにボロボロに朽ち果て、見るも無残な状態になります。

落として壊すなんて当たり前。
トイレに落として、なおかつ水洗いして亡き者にしたり、
キャンプファイヤーの火の中に落としたこともありました。
折りたたみタイプのものを、逆に折りたたんだことも。

僕はダメな人間です。
救いようのない人間です。

今度こそは壊してなるものかと購入した、
初めてのカメラ付携帯。
今度こそは大事にすると心に誓ったのに
一日で壊れました。

カラオケボックスで落として、そのまま通話不能状態に。

僕はダメな人間です。
救いようのない人間です。

さすがに一日で壊れるのはあんまりなので、
DoCoMoに持っていったところ、
保証期間ということで、無料で同じに機種に交換してくれました。

ありがとう。
今度こそは大切にするよ。僕の携帯。

その証拠に、今度は最初についている保護シールを剥がさない。
いつまでもいつまでもシールをつけておく。
しばらくたって、シールが限界に達してから剥がす快楽。
真新しい綺麗な画面が登場。
なんて快感。絶対に剥がさない。大切にするぞ。

しばらくすると、シールがベロベロになってきた。
気泡のようなものがシールと画面の間に入り、
そろそろ限界が近いとわかる。
今こそ剥ぐべき時かもしれない。

その前に、折角のカメラ付携帯。
この保護シールの惨状を映像に留めておこう。
僕はここまで頑張って大切にしたよって映像に残しておこう。

早速、携帯のカメラで保護シールのついた画面を撮影しようとする。
そこで考えもしないパラドックスに。

携帯カメラは本体の裏。
保護シールは本体の表。

どう頑張っても撮影できない。

まるで、未知の道具を与えられたチンパンジーのように
裏にしてみたり表にしてみたり頑張るのだが、
やっぱり撮影できない。

無性に腹が立った僕は、携帯電話を投げつけた。
もう知らない。

やば、今ので壊れたかも。

僕はダメな人間です。
救いようのない人間です。
2003年01月08日(水)

Iremun2 / Ota.P

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