2003年09月11日(木) |
エレファントカシマシ「俺の道」とスピッツ「三日月ロック」 |
CDが不調だといいながら、CDを買ってしまった。
エレファントカシマシ 「俺の道」
ガッツーンとやられて、それから笑いがこみ上げてきた。 ほんとに、この人たちはすごい。
努力を忘れた男のナミダは汚い 言い訳するなよ おのれを愛せよ 鳥が飛ぶように俺よ歩け ライバルでなき友よ さらば
オノレの道をいけ
人生においちゃ何やったって構わないが オレの心と相談して嫌だなと思ったら立ち向かえ 立ち向かえ
前の日記に書いたけれど はじめてエレファントカシマシを見たのは1991年のことだ。 12年も前の話だ・・・。
ピンスポットひとつという照明をマネージャーが操り、 客が拍手をすれば叱り飛ばして、黙って座って聴けという、 そういうバンドだった頃だ。
その後、大ブレイクをしたエレカシについては テレビの、たとえばHEY! HEY! HEY!を通じてしか知らない。
エレファントカシマシという異様な存在のことはずっとずっと気になりつつも、 強烈なインパクトを残した初ライブ以来、足を運ぶことはなかった。
「俺の道」
このアルバムは、昔に戻ってるんじゃなくって、 ひとまわりして、でもすごくすごく高いところに到達している。 一周の高度差がすごく高い螺旋階段を上り詰めている。
こういう人たちが「俺の道」と言い切るアルバムはすごい 凄まじい力がある。
YO−KINGの「IT'S MY ROCK'N'ROLL」もそうだ。
隠しトラック(っていうのかなぁ)もすげ−って想う。 いろんな意味が込められてていい。
エレファントカシマシの軌跡と宮本氏の葛藤 そこからやっと突き抜けて、自分を取り戻したひとりの男の すべてがこの一枚で表現されているみたいで すごいなあと思うし、尊敬してしまう。
たくさんの時間をかけて、いろんなことを見てきて それでも道を見失わない強さが、そこにはある。
というわけで、9月13日神戸チキンジョージでのライブにいってくる。 とっても小さなライブハウスだよ。 大昔に、ここでTHEBOOMを見た。いろんなバンドを見た。
調べたら、2日前だというのにまだチケットがのこっていた。 10数年ぶりにチキンジョージにチケットを買いにいった。 坂道を登りながら、いろんなことを思い出してドキドキしたよ。
エレファントカシマシは エレカシ、エレカシと呼ばれて チャラチャラと誉めそやされているのかと思っていたら ちがっていたんだ。 ぜんぜん違っていたんだ。
もう、忘れ去られているのか? 流行という、つくられた音楽しかきくことのできない耳からは?
それでいい。 それがいい。
そいえば、去年の昨日もCDを買いに走った。 私が発売日にアルバムを買うアーティストなんてひとつしかない。
スピッツの三日月ロック。
発売日は9月11日。 けれど、私は10日にチャリンコを飛ばした。 たいていは前日にレコード屋に入っているものだ。
9.11
スピッツは、マサムネは、ほんとうにかっこいい。
2001年8月15日に喜納昌吉が「花の祭り」を代々木公園でやったとき、 スピッツは主旨に賛同して、賛同人になってくれた。
2000年の沖縄公演で8年ぶりにスピッツのライブに行った私は ライブ終了後、あまりの懐かしさに胸をつかれてマネージャーに話しかけた。
忘れていると思ってた。 でも、憶えてくれていた。
うれしくて、その勢いもあって 翌年「花の祭り」の協力依頼を事務所に送ったのだ。
三日月ロック 9.11
どんな言葉も必要としない。 普通ではありえない発売日。 あえてそこに、アルバムを発表するマサムネ。
「花の祭り」はあまりに政治的な平和ムーブメントだった。 それまで喜納と活動をしてきた多くのアーティストが 賛同することすら拒否した祭りだ。
スピッツは、その主旨に賛同してくれた。
政治的な言葉も、とがった言葉も、彼らからは聞くことはない。 スピッツは、すべてを音楽だけで表現している。
彼らが世界に対してできることは 音楽を通じて、想いのすべてを世界にばら撒いてゆくことだ。 スピッツとして、アーティストとして、ひとりの人間として、 彼らにできるこれ以上のギフトはない。
9.11 私はそれを受け取って、祈りとして昇華した。 スピッツを愛しつづけていられることに、私は誇りを持っている。
でも、9.11だけが特別な日じゃない。 すべての日が、特別な日。 だれかが傷つかない日なんてない。 だれかが愛しあわない日なんてない。
すべてのいのちがおだやかに あるがままに生を謳歌できるように そんな世界へと移り変わることができるように 私は 私にできることをしよう あなたは あなたができることを。
自分自身を愛するように世界を 世界を愛するように自分自身を
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