こころの大地に種をまこう 春名尚子の言霊日記

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2002年03月12日(火)  −いのち−


 大切な人を失う恐怖というのを味わったことがなかった私は、

 ある意味では とても幸せだったのかも知れない。


 母がつらい病気を患い、苦しい日々を過ごしている。

 母とは言っても、義理の母。

 だけれど、私にとってはとてもとても大切な人。


  こんなに晴れ渡ってきれいな青空の日。

  そんな日にも、人が生まれたり、死んだりして。

  誰もそれを止めることができなくて。

  なんのために生まれて、出会って、わかれるんだろう。

  入れ違いにいのちが延々続いていて、

  その循環をここでストップだよって言う人はもちろんいなくて。


 その続いていくものが生命であり、宇宙そのものなんだろうけれど、

 その壮大な輪の中の小さなひとつの生命であるということ、

 日々感じながら生きていられる訳じゃなかった。


 生があり死があり、スピリットは受け継がれ、

 続いてゆくと言うことを、概念として理解はしているつもり。


 けれど、ね。


 ふと、遠くを見つめて考え込んでしまうときもあるよ。


 身体の中に爆弾を抱えて生きる恐怖も、

 笑うだけで全身を貫く痛みも、

 私には想像すらできない。


  愛する人々といつか別れる日が来る、

  そしてその日は

  ほかの人々よりも 早いのかも知れないというつらさも。


 私に何が出来るかわからないけれど、でも一緒に笑って泣いて、

 瞬間を大事に共有したい。


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