気分刊日記

2006年08月28日(月) 気の向くままが一番です

最近、お仕事が少し軽くなっているので昼過ぎに試写会に行ってきました『ナチョ・リブレ 覆面の神様』。更に帰りが少し早くなったので『ゆれる』を観てきました。

 『ナチョ・リブレ 覆面の神様』imdb:えっと、まあいろいろ言いたいことも有るのですが、色々有るので簡単に一言。笑えなかったので、ビミョーです。

 『ゆれる』:面白かったです。香川照之が良かったです。昔は、浜木綿子(元宝塚だったんだ・・)の息子、東大卒の役者と言ったレッテルと、Vシネ『静かなるドン』のイメージとの違和感が相まってあまり好きになれなかったのですが。TVドラマ『私が愛したウルトラセブン』('93)頃から偏見が無くなって、黒沢清の『蛇の道』('98)あたりも良かった。『鬼が来た』('00)で感動しました。『竜二 Forever』('02)、『故郷の香り』('03)も凄く地に足がついていると言うか人間味溢れると言うか・・・凡庸な男の心の浅さだったり、逆に恐ろしさだったり、懐の深さだったりを目で魅せるんです。やっぱ、頭のいい俳優さんだよぉ〜。あと、香川さんのエピソードですが、良く行くブログに書いてあった『出口のない海』の舞台挨拶時のこのエピソードは感動した。関係ないけど、実写版『銀河英雄伝説』を作る場合はキャストに入れたくなる実力派渋めの俳優!

オダジョーはまあ、久しぶりにしっかりした演技しているなぁと思えました。刑務所の面会室のシーンなど『アカルイミライ』を思い出したよ。あんときも兄弟の弟的な役で、兄の行動に翻弄されるようなポジションだった。

あと、前半のチョイ役だったけど濡れ場も有った真木よう子は、素朴な様に見えて結構生々しいくダーティーな印象でした。でも、いや、相変わらず艶が有るね。で、気づいたのですが、もしかしたら今後の彼女のポジションって“つぐみ”と被るかも!ビジュアル的にもにてるんじゃ無いかと思った・・・。

作品の印象は、誰が良くて誰が悪い、どちらの生き方が幸福でどちらの生き方がが不幸か、かは最後までわからない。大人になった今では、子供の様な多様な可能性や未知の自分は殆ど無く、不器用な人はそのまま生きてゆくしかない現実に直視する。たとえ不幸だとしてもそれを不幸だと感じる前に、損な生き方しか出来ないし、その生き方を続けるしか道はないってことに気づく。

既に与えられた状況=兄弟、家族、土地、地方と都市、社会、男と女、歳、などなど人間の社会的な関係性やそれぞれの関係における自らのポジションが凄く倦怠感を持った(女性が書いたとは思えない程)男性の視点を中心に、リアルに鋭く描かれていて素晴らしい脚本です。多分舞台にも落とせます。

恋人・親子・兄弟・友人、ほんとに相手を理解することは出来るのか、理解しているのか、そして自分自身を理解しているのか。こういうことを考えたことがある人はすんなり飲み込めるし、考えたことがない人は不安になる。自分って何?あらゆる関係の中で自分の存在ってなんなのかを見失い、自信の存在が不安定になる映画。

疑問を持たない毎日に疑問を与えてくれる、日々の生活に違和感が欲しい人は観てみよう。


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