****** Diary ******

音楽話とはだいぶ無関係な普通の日記だったり…!?
ワケわからない固有名詞や文が出てきても気にしない。気にしない。
毎日読んでいれば、その内わかるはず。はず。


2002年04月11日(木) TOOL:赤坂ブリッツ

さて。某人からBBSに「日記書く!」と言われ、そういえばここのサイト日記ないじゃーん…
と思ったので日記を書く事にしました(笑)
めっちゃ日記してます。あんまり音楽ネタはないかもしれないけど、まぁ…ご愛嬌って事で。

■TOOL:赤坂ブリッツ■
現代アートと古典的プログレッシブ・ロックの技法。
この2つの芸術が融合して生み出された鮮烈なステージ!
ロック・コンサートがここまで芸術的で耽美的な要素ばかりだなんて信じられない。
今までにお目にかかった事のない奇抜な印象を受けました。

否、これは果たしてロック?それとも音楽なのでしょうか?

大きなスクリーンという「5人目」のメンバーの果たした役割は計り知れません。
あの映像は今でも脳裏にしっかりと焼き付いて離れません。
決して美しい映像ではありませんでした。悪く言えば、とても気持ちの悪いものでした。
目を閉じると、それらの忌々しい映像を思い出して何とも言えない複雑な気持ちになります。
正常な人格の持ち主なら2時間近く見続けるのは困難かもしれません。
「ホラー映画のような〜…」という軽い言い回しでは通じないくらい難解なものです。
やたらと医学的で、しかしサイケデリックで、重く、暗いイメージの描写が多い中に
突然…光の線が現れる。円や直線という解りやすい模様を何重にも重ね合わせ、
だんだんと幾何学的で難しいものに発展し、それらをクルクルと回転させた映像が現れると
先の展開が全くわからなくなりました。
まるで、暗く、深い森で迷子になってしまったような気分になりました。
抽象的でもあり、具体的でもあり、静と動、光と影、相反するものが互いに何度も何度も繰り返される。
それらはメンバーの演奏と、目を疑いたくなるほど見事に一体化していてショックを受けました。
これから繰り広げられる音楽と映像の展開に、人々は好奇心に似た恐怖感を抱いたかもしれません。
最初は暴れていたオーディアンスも、ショウが進むにつれておとなしくなっていきました。
全体の動きが「ピタリ」と止まった時もあったくらいです。
息を凝らしながら、これからどのようなステージになっていくのだろうと考えていたに違いありません。
非常にセンセーショナルで色々と考えさせられるコンサートでした。

ショウを見て、どうしてKing Crimsonとツアーをしたのかがわかりました。
私は今までにプログレのコンサートには何度か行きましたが、それらはどれも「プログレ」であると同時に
クラシック音楽であったり、ポップソングであったり、単にロックであったりしました。
共通して言える事はどこかリリカルな部分があり、
春の山々のような優しい雰囲気もありますし、樹氷のような冷たさも感じられました。
30年くらい前はこういうバンドがコンサートを沢山やっていた…と勝手に想像していた私でしたから
TOOLの摩訶不思議なステージを見て、正直言ってタイムスリップでもしてしまったのかと思えました。
きっと30年前のプログレッシブ・ロックがやろうとした方向性を、やり方は違えど、そのまま受け入れて
自分達の世代に見合ったステージ作りをしているから、このような感覚に襲われたのかもしれません。
赤や緑や青という暗い照明を使い、暗がりの中であまり動かないメンバーたち。
それとは逆にスクリーンに映し出される、怪しくて奇妙な映像の数々。
忘れたくても忘れられない強烈なインパクトを持ったコンサートになりました。
メンバーの演奏はCDで聴くのと殆ど同じ!完璧だと思います。
この安定した素晴らしい演奏力を持っているからこそ、映像が生きてくる。
人は進化するし、音楽も進化する。
まだまだ進化することができる、と再確認させられたコンサートでした。
見ていて気持ちの良いモノではありませんでしたが、見ておいて良かったと思えました。

言葉はいつかは使われなくなり、消えていくものだと思いますが
プログレッシブ・ロックという言葉も消えてしまった言葉だと思っていました。
しかし今も、姿と形と場所を変えながら生き続けているのだと考えさせられました。
音楽の持つベクトルは今も昔も変わらずにあるもので、
概念にとらわれて個々の事物の特殊性には触れず、共通性を扱うだけでは
音楽は聴けないと気づいたのでした。


でもよ、アタシャ〜思ったね。
TOOLはロジャー・ウォーターズ(Byピンクフロイド)とアクセル・ローズ(Byガンズ)
をも優に超えたと…(笑)
ホントもう白いパンツじゃなくて良かったヨォ!!←ボーカル。
え?何の事だかサッパリだって??
ふふふ。これは行った人にだけわかるネタって事で♪


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saki [HOMEPAGE]