歩行困難・その2

 ゆうべずっとパパさんチェアから動かなかったにょら。今朝もあまり元気がなく、ごはんも食べない。いつもはパパさんチェアでどんなにくつろいでいても、わたしがピアノ(同じ部屋にある)を弾きはじめると必ず部屋を出ていってしまう(;_;)ので、反応を見ようと弾いてみた。2曲弾き終えたが動かない。だめだ、そうとう重症だな。きのうのように立たせたり歩かせたりするのはかわいそうなので、そっとしておくことにした。

 きょうは暑くなりそうなので、水だけでも飲ませておかなければと思い、目の前に水を持っていくと、すっくと立ちあがってからおすわりし、飲みはじめた。よかった、立つことはできるらしい。ゆうべからの様子を見ていると、このまま寝たきりになるのではと心配だったのだ。よほどのどが渇いていたのか、時間をかけてかなりの量を飲むと安心したようにその場にねそべった。

 わたしは隣の部屋でパソコン作業をしながらときどき様子を見にいくと、にょらは同じ場所にいるものの、向きはたびたび変えているようだ。それにゆうべより顔色(?)はいい。9時ごろ、缶詰のフードを手に乗せて鼻先に持っていってみたら、立ちあがっておいしそうに食べた。水のときもそうだったが、立ちあがるときは妙に元気がいい。でも長く立ったりすわったりしているのがつらいらしく、またすぐにねそべってしまう。

 もうひとつ気になることがあった。きのうの夕方からおしっこをしていないのだ。便座に乗って用を足すのはつらいからかもしれないと思い、猫用の砂のトイレを買ってくることにした。

 近くのホームセンターの開店直後に飛び込み、物色。砂の種類が多すぎてどれがいいかわからず、しばらく迷ったのち、トイレと砂と消臭マットがセットになったものを買った。初心者向けというわけだ。帰ってすぐに、にょらの目の前で箱をあけ、「嬉しいな〜。砂のトイレだよ〜」などといいながら、マットを敷いて砂を入れる。反応なし。う〜ん、キャットフードでも爪とぎでもブラシでも、新しいものは必ずこの方法で興味を示すのに。とりあえずにょらがいつも使うトイレの便座のそばに置いて、にょらを中に入れてみる。しかしなんだかいやそうに出て、よたよたしながら元の場所にもどってしまった。歩き方はやはりおかしい。四肢の関節が全部違う方向を向いているような感じで、妙にぎくしゃくした動きになるのだ。見ているとかわいそうで涙が出てくる。

 しばらく待ってみてもおしっこをする気配はなし。トイレに行くのがめんどうならその場にしてもいいんだよ、といい聞かせるが、わかっている様子もない。いちおう砂のトイレをにょらのそばに置くことにした。

 1時すぎ、なにげなくにょらのおなかをさわってみると、下腹部がぽっこり出ている。明らかにおしっこがたまっているのだ。こんなに出ているのははじめてなので、あわてて病院に電話して受付の人に症状を告げる。しばらくして電話口に出てこられた先生の第一声は、「大丈夫ですよ」だった。絶対に出ますから、と。むむぅ。そこまで保証されたなら待つしかない。明日の朝までにもし出なければ、処置をしましょうとのことだった。

 先生の保証つきとはいえ、やはり心配だった。おなかをさすってみると、いやがりもせずじっとしている。トイレに行きたそうな様子も見せない。尿意を感じなくなってしまったのだろうか、それともおしっこを出すという機能がまったく働かなくなってしまったのだろうか。いろいろ考えてみる。それでも何もしてやることができない。

 そして、夜9時前、ついに待望のおしっこが出た! それも砂のトイレではなくいつもの水洗トイレで。終わるとゆっくり便座からおり、よたよたぎくしゃくと元の位置にもどっていった。歩き方はぎこちないのに、パパさんチェアに飛び乗るときはなぜか力強い。不思議だ。でもよかった〜。今夜は眠れないかもと思ったが、これで安心して眠れる。

 ところであしたから、レーザー温熱療法に通うことになった。患部をレーザーで温めることで、腰痛その他の症状を緩和するというものだ。変形性脊椎症が原因でおこる症状にも効果があるらしい。以前のような活発なにょらにもどってくれることを期待したい。



2003年08月01日(金)
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