与太郎文庫
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2009年04月04日(土) |
僕党忌憚 〜 ハンカチ老人物語 〜 |
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20090404 画像=dunhill http://d.hatena.ne.jp/adlib/20080601 YSL 〜 靴は良し、ネクタイ悪し、ロゴいまいち 〜 「お嬢さん、ハンカチを落としましたよ」 「あら、ごめんあそばせ。お礼に、お家に寄ってくださいましな」 あまりにも切ない表情と仕草に、否応なしに頷いてしまう。 招じられるまま応接間で待っていると、立派な器に紅茶が注がれた。 日が暮れると、ローソクの灯る食堂に案内された。 甘い酒と、香ばしい料理の数々に、永遠の刻が流れていく。 そうこうするうち「泊まってらっしゃいよ」と云われて眠りこむ。 夜中に、もぞもぞするので、なにげなく引きよせると、あの娘だった。 おそるおそる抱きしめると、まるで抵抗する気配がない。 どうしてこんな美女が、おれのような男に、と疑問がよぎる。 たとえ策略であっても、この場から立ち去る男はいないだろう。 そういえば、最初から好意をもっていたのかもしれぬ。 彼女の心を捉えてしまったからには、世間に見せびらかしたい。 いままで、おれを馬鹿にしてきた連中や、蔑むような目付きで過ぎ ていった通行人どもに、おれの女(情婦)を見せてやるのだ。 翌朝、その家を出て歩きだすと、いそいそと彼女が従いてくる。 おれの後ろ姿に、うっとりしているにちがいない。 おれは胸を張って、通行人どもを見くだしながら進んでいった。 やがて、向こうからヨロヨロと歩いてくるみすぼらしい老人に出合 った。どうせおれに道をゆずるにちがいない。 ところが老人は、わざと肩をいからせ、ますます顎をあげてくる。 あやうく衝突しそうになって、やっとこさ避けることができた。 「無礼者め」と呟きながら、よく見ると、どこかで会った顔である。 生意気に彼奴も、おれの真似をして、醜い老婆を従えていやがる。 ┌┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┐ ↓=Non-display><↑=Non-display └┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┘ >> 不終物語 〜 つづかないはなし 〜 808 :余太郎:2008/05/20(火) 19:53:43 ID:m33WU7T50 >>761 もちろん、自腹さ。それがいやなら、診断書を取って警察に被害届を 出してから弁護士を訪ね、約50万円前払いして、民事裁判を起こす。 たいがいの弁護士は、忙しいからといって断わるだろう。 そもそもこの話の顛末は、居合わせた乗客の中に、身分いやしからぬ 紳士が登場し「困ったことがあれば相談に乗りたい」と名刺を出す。 きみが紳士のオフィスを訪ねると、美人秘書がお茶を運んでくる。 「ところで、きみはいま、どんな仕事をしているのかね。なに失業中? それはいけない、明日からでもわが社で働いてくれないか」 さらに会話は弾んで「ところで、きみには特定の女性が居るかね」 ここできみは、胸をはって答える「いままで一人も居ません!」 「そうか、それはさいわいだ。ところで、うちにお転婆娘がいるんだが、 なぁに、さっきお茶を運んできた秘書なんだが、つまりその……」 (つづく) 821 :名無しさん@八周年:2008/05/20(火) 19:57:15 ID:d7lxFvWR0 >>808 つづきwktk ── wktk とは:(VIP語)ワクテカ(ワクワクテカテカ)の省略形。 期待でワクワクテカテカしているさま。 http://d.hatena.ne.jp/keyword/wktk http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1211256781/ << http://d.hatena.ne.jp/adlib/20081130 (*)夢づくし・追記 http://d.hatena.ne.jp/adlib/20080209 http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/B000JBDOXA ── 永井 荷風《〓東綺譚 19511225-19670731-19740320 新潮文庫》〓=シ+墨 http://d.hatena.ne.jp/adlib/19060714 丙午の女 〜 永井 荷風の女たち 〜 ── あらましの金額をハンカチにはさんで、さりげなく仲居に手わたす。 http://d.hatena.ne.jp/adlib/20060217 経済美学入門 (20090404)
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