与太郎文庫
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2008年07月23日(水)  電辞苑 〜 窓際の担当者 〜

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20080723
 
 そもそも、電電公社ほど電話の応答が下手な会社は珍しい。
 民営化され、NTTになっても、この伝統は立派に継承されている。
 たいがい、ヒマそうな窓際族が出て、何を聞いても知らないのだ。
 
 少し込みいった内容になると「勉強させていただきます」と答える。
 はなから答える気がないことが、切々と伝わってくる。
 忠誠心とか親切心以前の、信義則が欠如しているのだ。
 
 そのむかし、電話料金を延滞すると、毛筆の請求書が来たそうである。
 カミシモ着けて叱れば、シモジモの者は驚いて、すぐに払うだろう、
と思いつく性根がなさけない(むかし「オイオイ」いま「モシモシ」)。
 
 また、ある人は「電話料が遅れたからって、受信まで止めることまで
ないじゃないか。こんど金がはいったら、前金で払ってやるからな!」
と、立腹していたそうだ(たぶん公衆電話から掛けたにちがいない)。
 
 さらに、迷惑電話がうるさいので「番号を変えたい」と申し出ると、
アンケート用紙に、どんな内容か詳しく書きこめという。
(どうせデタラメを書くのに、誰が読んで審査するのか)
 
 ◇
 
 毎月の請求書の郵送は、電子化すべきではないか。
 とくに増減があった場合はともかく、三年前から定額(1749円)だ。
(↓)【NTT日本支店ご利用分】次回口座振替のお知らせ
 
20080605 前月分領収証
20080623 今月分請求書発行
20080707 ご指定の口座より振替させていただきます。
 
20080722 Tel' for NTT 15:20-15:32
20080724 Let' from NTT(登録完了のお知らせ)
20080807 ご利用額閲覧開始日
 
 ユーザID ********
 パスワード ********
 お客様番号 ***-***-****/お問合せ先 0120-456780(Myビリング)
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↓=Non-display><↑=Non-display
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 ◇
 
 ヤフーBBのIP電話は、NTTの回線を使うが、通話料が安い。
 国内統一料金で、一時間あたり約160円、ヤフーで口座決済される。
 ただし、NTTの定額基本料の請求書が、毎月郵送されてくる。
 
「一括支払(1749*12=20988)すると、いくら割引きになりますか?」
「そういうのは、ありません」
「おかしいな、毎月きまった金額を、わざわざ郵便で送ってくるのに」
 
「国民年金だって、定額のものは一括前払いすれば割引があるよ」
「わたしは厚生年金だから、知りませんけど」
「なに云っとるんだ、世間の常識だ。きみは派遣社員かね」
 
「いいえ、正社員です」
「何ヶ月か、研修を受けたんだろうね」 
「はい、でもこの仕事についたのは一ヶ月前からです」
 
「NHKの受信料も定額だから、一年分前払いすれば割引かれるよ」
「あぁ、そうですか」
「NTTだって、定額基本料なのに、前払いすれば割引かないの」
 
「Myビリングをご契約いただきますと毎月110円、安くなります」
「どうして今ごろ思いだすんだ。どこへ申し込むの?」
「こちらの電話番号に、契約用紙を請求していただきます」
 
「こちらの番号って、いま話してるのに、もう一度かけ直すのかい」
「いえ、それではパンフレットをお送りしましょうか?」
「ふーん、それを眺めて、よーく考えろってのかい?」
 
「まぁいいや。そのパンフレットを送ってください」
「あの、おところは、ご登録のご住所あてでよろしいんでしょうか?」
「あたりまえだ、もっと勉強しなきゃいけませんよ!(ガチャリ)」
 
 約十分後(15:32)担当者(Ms.)からの返電。
「こちらの方で、処理いたしますので、ID番号とパスワードを、郵送
させていただきます。ご客様の、下のお名前は?」
 
「なに云っとるんだ、あんたの見てる台帳のどこかに書いてあるだろ」
「はい、それはそうですが、念のため、ご本人さまかどうか」
「いいかげんにしろ、好きにしてくれ(ガチャリ)」
 
 ◇
 
 ヤフーBBの料金確認は、パソコン画面でしか確認できない。
 ヤフーBBの契約者なら、NTTの回線料は二重契約である。
 おととし、NTTに電話するまで、二重に払っていたのだ。
 
 そのときの担当者は、ゆっくり話を聞いてから、しぶしぶ答えた。
「それでは、過去一ヵ年分だけお返しします」
 だれが考えても理不尽なのに、いまも多くの人が知らないはずだ。
 
(20080725-0726)
 
 ◆ 今昔
 
── ライターは、戦争で片腕を失った兵士がタバコに火をつける工夫
から生まれ、盲人が手紙を書けるようにとタイプライターが発明され、
電話を発明したグラハム・ベルは難聴の妻のためだったとのことです。
http://www.normanet.ne.jp/~forum/new/2001/20010528.htm
 橋本 龍太郎(障害者国際会議推進議員連盟会長・元内閣総理大臣)
 
 ポマード頭の宰相は、しばしば回りくどいジョークで白けさせた。
「グラハム・ベルを恨むことがあります」(総裁選の頃の対談で)
 多忙な政治家は、目覚ましでなく電話で起こされる、というわけだ。
 
 せっかく電話が普及したのに、あいかわらず大部の電話帳を宅配し、
あまつさえ毎月末に請求書を送ってくる。通話料はヤフーBBなのに、
NTTの定額使用料を郵送するのは、まったく不合理である。
 
── 日本のIT革命は、とても進んでいるとは思えない。たとえば、
NTTが請求書を印刷して郵便で送ってくると、その数字を手入力して
いる。誤まりがないか確認すると、ふたたび印刷して、別の帳簿に写し
かえている。どうして、すべてをパソコンに任せようとしないのか。
── ビル・ゲイツ《講演 20000616 立教大学》
http://q.hatena.ne.jp/1146966576#a522398
 
── 電話料の請求書を郵便で送りつけるという、恐るべき時代錯誤を、
大企業の経営者たちは気づかないのでしょうか。おまけに、その用紙は、
A4サイズより巾6ミリ長いため、特別なバインダーが必要なことも。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3024663.html
 紙のみぞ知る 〜 事務用品の未来 〜
 
── NTTの116(故障係)で、一通り事情を説明すると、担当の
電話番号を教えてくれた(ほんとうは、これも不愉快であって、回線を
切替えるか、担当者から折りかえし電話するのがマナーである)。
 ついに最後の担当者にたどりつくが、三十分ほどの間に、いろいろな
設定をいじっているうちに、何かのはずみで接続が回復してしまった。
 またもや原因不明のまま、一件落着。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20030502
 障害発生
 
http://q.hatena.ne.jp/1156322056#a594144
 不当請求
http://q.hatena.ne.jp/1121821438
 
 ♪ あれは、三年前……。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20050705
 さらば、電話帳 〜 昼夜のアンケート 〜
 
 ◆ 最近
 
── 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 平素よりNTTOCNダイヤルアクセスサービスをご愛顧いただき
誠にありがとうございます。
 06月30日付けをもって廃止するよう手続きを完了いたしましたので
ご案内申し上げます。
 今後も、より一層のサービス向上に努めてまいりますので、また機会
がございましたら、OCNダイヤルアクセスサービスをよろしくお願い
いたします。
 OCNダイヤルアクセスサービスをご利用いただきまして、誠にあり
がとうございました。
── NTTコミュニケーションズ株式会社 20060801 廃止のご案内
 
── いわゆる社内敬語について、手引きとなるサンプルを記してみよう。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20060210
 電辞苑 〜 社内敬語と電話の受け方 〜
 
── 回収した電話帳は。新しい電話帳に生まれ変わります。
 皆さまの回収へのご協力が、これからの電話帳リサイクルを支えます!
 
(↑ポリ袋に印刷 ↓紙片(148×105mm)にコピー
 
古い電話帳。回収のお知らせ
*1階集合ポスト附近(マンション、団地の方)
*道路わき、門の外(一軒家、アパートの方)
*階段下
23日午前中に 袋に入れないでお出しください。
(午後3時より順次回収 雨天決行)
 電話帳回収センター TEL O120-426-310
 
 ◆ 
 
 水を売る者は罰せられた(いらないものに、きもの・宝石・墓石)。
 
── 経営管理の始祖ピーター・ドラッカー氏は「経営とは不要なもの
を売ること」だと喝破した。ドラッカーは販売努力を主張したつもりだ
が、経営者が理解したのは消費者が欲しくない物を押し売りすることだ
とハーバード大学のステフェン・カニツ教授は皮肉な見方をした。
20050615(水)
http://www.nikkeyshimbun.com.br/050615-31brasil.html
 
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── 男子が「オイオイ」、女子が「モシモシ」を多用し、男子交換手
が東京から姿を消した明治35年ごろから「モシモシ」に一定されてくる
のである(『関東電信電話百年史』上, p.173)。
http://www.soc.toyo.ac.jp/~mikami/virtuallab/telephone-j1.html
 
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 女声で「銀座の鈴木でございます」といえば、察しがつくはずだ。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20060210
 電辞苑 〜 社内敬語と電話の受け方 〜
 
 都内で“御殿”と呼ばれる邸宅には、あいかわらず“黒電話”がある。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20071106
 典獄と地獄 〜 ト山家の人々 〜
 
 ついに、右手を出してこうも云った。「電話の受話器くらいあった」
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20080709
 巨根伝説 〜 黒電話の時代 〜
 
(20080722-0726-0728)
 


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