与太郎文庫
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2003年02月17日(月)  幻の《弦楽技法》

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20030217
 
■2003/02/16 (日) Q:《弦楽技法》について

 弦楽器ストラッドQ&A

 投稿者:阿波 雅敏 投稿日:2003年02月06日(木) 13:00 197.98.145

 《弦楽技法》という本を探しています。
 1950年代に翻訳・出版されたもので、著者・訳者・出版社いずれも不
明です。
 ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスはもとより、ヴィオ
ラ・ダ・モーレ(6弦)にいたる当代一流奏者をインタビューした労作
です。
 ヴィオラのプリムローズや、弦楽四重奏団の第二ヴァイオリンを担当
していたシュナイダーハンなどの興味深い発言が印象的でした。
 この書名や《弦楽奏法》など、国会図書館や東京芸大図書館、または
古本検索では抽出できませんでした。
 小川昂・編《洋楽書名索引?》に掲載されているかも知れませんが、
未確認です。
 出版関係者の意見では「書名を変えて再販されているかもしれない」
とのことです。
 どなたか、ご存知の方はおられませんか?
 この本が実在したことだけでも確認しておきたいのです。

 ヒル  投稿日:2003年02月06日(木) 21:48 244.11.176

 似たようなタイトルで「管弦楽技法」という本があります。音楽の友
社が1958年に発行(ヤコブ,G.著/宗像 敬 訳)。このタイトルで検索
するといくつかHITすると思いますが、読んだことないのでお探しの本
と違うかもしれません。違っていたらすみません。
── http://www.strad.co.jp/cgi/qabbs.cgi
 
 
■2003/02/16 (日) Q:《弦楽技法》について(続)

 Mail'20030216 (日) 17:17
 from:kumoshita
 Sub:「弦楽技法」について

 はじめまして
 弦楽器ストラッドのQ&Aをたまたま見ました。
 私は「弦楽技法」の本を持っています。
 20数年前、大学生の時に買ったものです。
 ただし、ヴィオラ・ダ・モーレに関するインタビューはありますが、
プリムローズやシュナイダーハンは出てきませんので、ひょっとすると
お探しのものとは違うかもしれません。
 F.H.マーテンス著、高杉忠一訳、全音楽譜出版社、昭和47年3月10日
発行となっています。
(メールアドレスの記入がありましたので、直接メールいたします。)

 Mail'20030216 (日) 19:00
 for:Mr.kumoshita
 Sub:Re:「弦楽技法」について

 拝復。ご親切なお知らせ、ありがとうございました。

 この本については、評論家の出谷啓氏に問いあわせたり、HPなどで
も取りあげてきましたが、まったく手がかりがありませんでした。
 わたしにとっては奏法よりも、はじめて“対話形式”にめぐりあった
ことで、忘れられない青春の書になったのです。
 わたしの記憶が“二冊の本を一冊に合成している”かもしれませんね。
 拝借してコピーさせていただくか、ご希望の代価でお譲りいただくか、
何卒ご高配ください。
 
→ 幻の《弦楽技法》 〜 新井 正夫氏あての未投函書簡より 〜
── http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/list?id=87518&pg=000000
(与太郎へのお便りは、上記ウェブ日記に引用されることがあります)

 早々。               与太郎 こと 阿波 雅敏
────────────────────────────────
── F.H.マーテンス/高杉 忠一・訳《弦楽技法 19720310 全音楽譜出版社》

 Mail'20030216 (日) 23:32
 from:Mr.kumoshita
 Sub:Re:「弦楽技法」について
 Files:目次1.PDE(38KB)/2.PDE(28KB)/3.PDE(54KB)/本文.PDE(54KB)

 阿波 様
 表紙と目次、本文の一部コピーをお送りしますからご確認ください。
 もしこの本で間違いないようでしたらお貸しいたします。
 連絡をいただければお送りいたします。
(大切な本なので申し訳ありませんがお譲りはできません。)
 雲下 泰幸


■2003/02/18 (火) 《弦楽技法》

 Mail'20030217 02:21
 to:Mr.Kumoshita
 Sub.:幻の《弦楽技法》について

 雲下 泰幸 様
 詳細なご返信をいただき、ありがとうございました。
 ぜひともコピーして拝読いたしたく、ご高配ください。

 わたしの記憶では、1956〜1958年代に読んだ縦書き印刷でしたから、
“原序”が述べている前著《バイオリン技法》だったかもしれません。
 いずれにせよ、この壮大な目次からみて、幻の《弦楽技法》の著者で
あることは明白です。なにしろ、延75人の演奏家との対話から生れた
大著であり、レコードを聴きくらべた解説書ではないのです。
 わたしは、いまや弦楽器を弾くことはできませんが、あらためて読み
かえす期待に、大いなる感動を抱いています。
 とりいそぎ感謝と、お願いまで。        阿波 雅敏
────────────────────────────────
 ふしぎなことに、このような大著がなぜ発見できなかったのか。
 なぜ国会図書館や東京芸術大学の図書館に所蔵されていなかったのか。
 出版関係者とは“オントモ”こと音楽之友社・編集部のことである。
かつて知遇を得た編集長・辻修氏は退職されているが、ここに電話して
「そんな本は知らない」と言われれば、ふつうは断念せざるを得ない。
 音楽書にくわしい古本屋を紹介してもらったが、どこも「知らない」
という。このとき、ついでに全音楽譜出版社に電話していたら、すぐに
判明したはずであるが、電話しなかったのは、N響ヴァイオリニストが
HPで「面白くない」と書いていたのが根づよく残っていたのである。
 若いころ“今世紀最高の音楽評論家になる”と豪語していた出谷啓氏
も「聞いたことがない」という。なんでも東北地方に「カタログが背広
を着たような博識の古書店主が知ってるかもしれん」というので「その
人を紹介してくれないか」というと、「企業秘密やから教えるわけには
いかん」などという。なるほど、そういう業界かもしれない、と察して
書きとめていたのが「出谷&新井両氏への未投函書簡」である。
(新井正夫氏は、もと学習院女子高等部の数学教諭。暦学研究を通じて
郵便のやりとりが続き、教わり励まされることが多かった。また、往年
のアイザック・スターンのファンでもある)

 
■2003/02/18 (火) 始終相談

 雲下氏は、昭和47年に発行された本を、大学時代に購入されたという
から、1972−22歳=1950年生れとすれば、いま五十余歳とみられる。
(このような推理的逆算法は、与太郎が《生没総譜》の編集にあたって
しばしば概算する習性による。あてずっぽうでも、最初に計算したとき
の記憶が、後で情報や資料が混乱した場合、なんらかの手がかりになる
ことがある)
 雲下氏が、ネット・サーフィンで目をとめられたように、これまでに
いくつかの掲示板サイトに「幻の弦楽技法」について投稿してきたが、
ほとんど反応がなかった。探しもの専門のサイトも、まったく無反応で、
やがて与太郎自身のまぼろしではないかと思うこともあった。
 最後の掲示板で「この本が、実在したことだけでも確認したい」と書
き添えたのは、その不安のあらわれである。
 こんど雲下氏の好意で、ふたたび読みかえすことができるとしても、
もはや与太郎は、弦楽器を弾くことができないので、弦楽器に関する意
見を述べるとしても、実態のない虚論にすぎない。
 与太郎の“対話シリーズ”構想は、つぎのように連鎖している。

 マーテンス《バイオリン技法 195・ 全音楽譜出版社》?未確認
 マーテンス《弦楽技法 19720310 全音楽譜出版社》
 コレドール《カザルスとの対話 19670920 白水社》
 オストワルト《化学の学校 1956 岩波文庫》
 エッケルマン《ゲーテとの対話(上中下)19690317 岩波文庫》
 阿波 雅敏《日本の弦楽四重奏談 19690712&1112 月刊アルペジオ》
 阿波 雅敏《弓弦十話 19700401-0601 Awa Library Report》

 “四重奏談”とは四重奏団、および“始終相談”の駄洒落である。
 のちに、江藤俊哉氏と会える機会を逃して、対談には至らなかった。
 本命は、アカデミア四重奏団の海野義雄氏であろうか。
 つづいて指揮者の《交響楽談》や、峰沢峯三&無量塔蔵六両氏の工房
をたずねる《弦楽奇談》など、はてしなく構想がひろがった。
 とくに最後の《弓弦十話》は、《弦楽技法》を失ったために、せめて
記憶にあることだけでも書きとめておきたい衝動にかられたものである。
 

■2003/02/16 (日) 《弦楽技法》続編

── 私が持っている本に Samuel Applebaumという人の書いた「The
Way They Play」という本があります。たしか全13冊くらいのシリーズ
物です。色々なヴァイオリニストに焦点を当ててインタビューして、色
々な音楽的技術的質問に対する答えをまとめたものです。勿論全部英語
ですが、それほど難しい英語ではないので読みやすいですし、読んでい
てとても面白いです。シリーズ後半になるとそれぞれの人の得意の曲の
譜面のコピーをのせて指遣いボーイングを見せてくれています。何年か
前までは銀座のヤマハで見かけましたが、今では置いていません。(私
の見たときたまたまなかったのかも知れませんが。)色々な人の弾いて
いる時の写真が沢山載っていて見ているだけでも参考になります。また
色々な人の音楽感を覗くことが出来て面白いです。
 たとえばミルシュタインなどは楽器を持つのに肩当ては勿論ハンカチ
も使う必要はないという話が出ていたり、名前は忘れましたがG線を弾
く時は隣にC線があるつもりで弾くようにと言っている人がいます。
(これは太いG線の音を出すときには常識ですから、何もこの人だけが
言っているわけではないですが。弓でE線側の木のところに弓の毛が当
たって白くなっているのはよく見ますが、本当はG線側の方が白くなる
ようでないといけないということです。)日本人では江藤先生が載って
います。
 今では手に入れにくい本だとは思いますが、なかなか面白いです。以
前全音から同じような「弦楽技法」という本が出ていましたが(続編も
ある。)、それは写真などほとんどないので見て面白い本ではありませ
んでした。また「二十世紀の名ヴァイオリニスト」という本もあります
が、これは聴く側の立場から書いた本ですから、私にとっては読み物と
しては面白いですが、弾く側としては参考になりません。
── 根津 昭義《ひとりごと 19980815 》
── http://www.nezu.ms/tubuyaki.html
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 筆者は、NHK交響楽団のヴァイオリニスト。
 与太郎は、このホームページを早くに発見していたが、現役の演奏家
が「面白い本ではありません」と評しているので、まったく別の書物と
みていたのである。しかし、このたび雲下氏の資料から、正続二冊ある
ことなど、同一の書籍であることが判明した。
 

■2003/02/18 (火) 《弦楽技法》探しもの履歴

>>2002/09/11 (水) 14:22
 from:EasySeek [info@easyseek.net]
 Sub:[EasySeek] 探しもの登録のご確認

 阿波文庫 (awalibrary@dream.com) 様

 この度はEasySeekをご利用いただき、ありがとうございます。
 探しもの情報は、以下の通り登録されました。

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 最近探しものサービスにおいて数件トラブルが報告されています。
 探しものサービスは「安心サポート補償」の【適用外】になりますの
で、細心の注意を払ってお取引を進めてくださいますようお願い申し上
げます。
 特に高額商品のお取引をお気をつけください。
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■ 探しもの登録内容 ■========================================■

 探しもの登録No. : 394270
 カテゴリ名 : 音楽
 書籍名 : 弦楽技法(絃楽技法)?
 著者名 : 原著者・訳者=不明
 説明 : 1960年以前。A5またはB6判。

 バイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスなど著名な奏者(のべ
数十人)をインタビュー、それぞれの技法や、日頃の考えを聞き出して
いる。独奏者だけでなく、弦楽四重奏団のメンバーが、役割や心構えに
ついても語っている。若き日のシュナイダーハン、プリムローズなども
登場している。
 この数年にわたって、国立国会図書館・東京芸術大学図書館などで探
してもらったが、該当書名なく、おそらく微妙な記憶ちがいが原因とみ
られる。

 希望価格 : 5000-10000
 意気込み : 探しています
 個人との取引 : 個人売買可能、情報提供を受け付ける
 作成日 : 2002/09/11
 有効期限 : 2002/10/11
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