与太郎文庫
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1967年11月27日(月)  晩秋小雨の宵 〜 文化勲章 vs 人間国宝 〜

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19671127
 
── 梅原 猛は「上村 松篁の花鳥画は、鳥の世界に移された、一種の
美人画である」と言う様な主旨を述べている。また、「その根底には、
幼少からの『人間嫌い』がある。」とも述べている。(Wikipedia)
── 《アート・トップ 197812‥ 芸術新聞社》
 


 上村 □□      18‥‥‥ 京都 187502‥ ? /松園の父/葉茶屋ちきり屋主人
♀上村 仲子      18‥‥‥ 京都 1934‥‥ ? /松園の母/1948文化勲章
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♀上村 松園 美人画  18750423 京都 19490827 74 /松篁の母/籍=常子(津禰)〜《序の舞》
http://www001.upp.so-net.ne.jp/fukushi/stamp/1965jonomai.gif
── 中島 貞夫・監督《序の舞 19840114 東映京都》宮尾 登美子・原作
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 上村 □□      18‥‥‥ 京都 19‥‥‥ ? /松篁の父/葉茶屋ちきり屋主人
 上村 松篁 花鳥画  19021104 京都 20010311 98 /籍=信太郎/1984文化勲章
 上村 淳之 日本画  19330412 京都       /松園の孫/松篁の長男/籍=淳
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 森口 華弘 友禅染織 19091210 滋賀 20080221 98 /196711‥人間国宝/籍=平七郎
 森口 邦彦 友禅染織 19410218 京都 /華弘の二男/20071101人間国宝父子祝賀会

 
 ◆ 平日の宴
 
 その披露宴は、週末や休日でなく、月曜日に行われた。
(与太郎も、自分の誕生日を選んだので、平日の金曜日だった)
 すなわち、結婚記念日が、新郎の誕生日(1127)である可能性が高い。
 
 若い有望なジャーナリストが、平日に上司や同僚を集めると、NHK
の地方局は空っぽになるのではないか。
 大地震でも起きた日には、取りかえしがつかないことになるだろう。
 
 彼の結婚式には、なぜか日本美術界の重鎮が二人も招待されていた。
 新郎に縁があるとすれば、同級生の父にあたるだけで、面妖である。
 いまもって謎のままだが、新郎の父が後援者だったかもしれない。
 
 同級生の父は、ともに滋賀出身で、若くして京都に出て、切磋琢磨の
結果、ともに友禅作家のパトロンとなるほど成功したのであろうか。
 おなじく、切手になるような大家の子か孫が招かれていたのである。
 
 のちに(悪友四重奏の席で)誕生日をたずねると、占いかとカン違い
したらしく、日付は明かさないまでも、強く否定しなかった。
 三十数年後の年賀状には、秋に定年退職したと書いてきた。
 
 誕生日は、どんなプロセスで分かるかに趣向があり、知ってしまえば
なんら驚くにたらない。
 なるほど、だからあのときこうだったのか、と分かればよい。
 
 というわけで、はじめて言おう“Happy Birthday to Takechan !”
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20080204
 同窓会春秋 〜 鐘を鳴らすのは誰か 〜
 
 ◆ 友人の友人
 
 与太郎に十ヶ月おくれて、こんどは彼からの招待状が届いた。
 よほど嬉しいとみえて“Did you surprise?”などと添書している。
 そこで「ぼくは今朝、一匹の虫に変身してしまった」と返信した。
 
 光栄にも、スピーチを依頼された。演説はうまくないが、冗句ならば
自信がある。さっそく草稿ノートに「彼はダイアモンドであり、NHK
はその台座なのだ」と書きはじめたが、未公開に終った。
 
 開宴直前に、司会のアナウンサーに、森口くんとの漫才(?)に変更
を命じられた。これはもう支離滅裂になってしまった。
 美空ひばりでも、本番前に即興デュエットを命じられたら断るだろう。
 
── 当初に用意していた原稿に、日記風の文章を加えた《晩秋ノート》
をプレゼント。新婚旅行出発後の、同僚たちのはしゃぎぶりなどを記録、
“晩秋小雨の宵は、かくて果てた!”と結ぶ。(*)
 
 せっかく編集したBGMテープも、なぜか順序どおり流されなかった。
 フランス国歌《ラ・マルセイエーズ》の前奏で始まる、ビートルズの
《All You Need Is Love 19670707 》は、新郎のリクエストによる。
 
 いま思うに、彼らはテレビ局に勤務して、いっぱしローカル番組など
制作していたため、みずから芸術的センスのあるプロフェッショナルだ
と思いこんでいる。だが、実態は見よう見まねにすぎなかったのだ。
 
 そもそも就職試験では、独創性・企画力・着眼点を採点できないのだ。
 そんな連中がタイム・スケジュールを放棄して、退場場面になると、
突如《幸せなら手をたたこう》が鳴りわたり、与太郎の面目は壊滅した。
 
── 木村 利人・詞/坂本 九・唱《幸せなら手をたたこう 1964》
── 原曲はスペイン民謡で、作詞は早稲田大学人間科学部名誉教授の
木村利人。元々は木村が学生時代フィリピンでボランティア活動をして
いた際に原曲を耳にし、木村が帰国の途に着いた際にこれに詩をつけた
ものが元になっているといわれている。── (Wikipedia)
 

 木村 利人 生命倫理学 19340103 東京 /早稲田大学人間科学部名誉教授/バイオエシックス研究
 坂本 九  歌手    19411210 神奈川 群馬 19850812 43 /日航ジャンボ事故
 小宮 勝広       1943‥‥ ‥‥‥ 群馬 19850812 42 /坂本 九のマネージャー

 
 数日前、彼の新居で打合わせが行われた。酒ばかり飲んでいる連中を
よそに、与太郎はスライド・ショーの写真を選んだ。朝までかかって、
出がらしの茶を呑み、残り物のラーメンをすすって、とても楽しかった。
 
── Marriage: A community consisting of a master, a mistress,
and two slaves, making in all, two.
── Ambrose Bierce, The Devil's Dictionary
 
── 結婚:主人、女主人、二人の奴隷からなり、たかだか二人の成員
からなる共同体。── ビアス《悪魔の辞典》
 新婚旅行から帰った彼に《晩秋日記 19671127 Awa Library》を寄贈。
 
── 《虚々日々 20001225 阿波文庫》P127(*)
 
(20080223)
 


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