与太郎文庫
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1952年06月01日(日) |
これから 第三号 〜 汗をふく青年 〜 |
Ex libris Web Library;Lysippos https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Bildhuggarkonst,_Apoxyomenos,_efter_Lysippos,_Nordisk_familjebok.png ── リシッポス《汗をふく青年像 19520601 これから 第三号》遺失 …… リュシッポス(Lysippos, ギリシャ語:Λύσιππος)は、紀 元前4世紀の古代ギリシアの彫刻家。リュシッポス、スコパス、プラク シテレスは、ヘレニズム時代への移行をもたらした、ギリシアの古典時 代の三大彫刻家(Wikipedia)。 …… アポクシュオメノス(Apoxyomenos)は古代ギリシアの彫刻によ く見られる主題で、古代ローマなどでも使われた肌かき器を使って汗や 汚れを落としているアスリートを表している。拭う者(Scraper)とも。 古典古代期の最も有名なアポクシュオメノスは、アレクサンドロス3 世のお抱え彫刻家だったシキオンのリュシッポスが紀元前330年ごろ制 作したものである。もともとのブロンズ像は失われたが、大プリニウス の『博物誌』の記述で知られており、さらに紀元前20年ごろローマの将 軍マルクス・ウィプサニウス・アグリッパがローマに建設したアグリッ パ浴場にリュシッポスの傑作を設置した。後の皇帝ティベリウスはこの 像に夢中になり、それを自分の寝室に移させた[1]。しかしこれが「我 々のアポクシュオメノスを取り戻せ」という騒動に発展し、皇帝は恥を かいた。 ローマのバチカン美術館にある大理石製の複製は、1849年にローマの トラステヴェレ区で発見されたもので、この像の複製とされている(右 図)。その石膏模型がすぐに各国のコレクションに入れられ、教科書に もよく掲載されるようになった。この像は等身大よりやや大きく、ポリュ クレイトスの7頭身ではなく、リュシッポスの特徴である8頭身で、手足 が長く薄い。大プリニウスによれば、リュシッポスはいつも、他の芸術 家は人間をありのままに描くが、自分は人をそうあるべき姿に描くと言っ ていたと注記している。リュシッポスの彫像は真のコントラポストとなっ ており、外に伸ばした腕が動きを与え、見る角度によって違った表情を 見せる。 大プリニウスはまた、同じ主題をポリュクレイトスやその弟子である シキオンのダイダロスが制作していることにも言及している[2]。ポリュ クレイトス派の断片的な[3]ブロンズ像[4]は、腕を低く構え、左腕から 汗と汚れを落とそうとしている[5]。この像は1896年、トルコのエフェ ソスの遺跡で出土した。現在はウィーンの美術史美術館で保管している。 保存状態が非常によいため、紀元前4世紀のオリジナルなのか、ヘレニ ズム時代の複製なのかは学者の間でも議論になった[6]。ウフィツィ美 術館のメディチ家コレクションにはクラシック期のneo-Attic様式の像 があり、エフェソスのブロンズ像が発掘される以前は紀元前5世紀のオ リジナルと見られていた[7](Wikipedia)。 クロアチアのアポクシュオメノス 1999年、クロアチアのロシニ島近海でほぼ完全なアポクシュオメノス のブロンズ像が見つかった。これは今のところ、紀元前2世紀から紀元 前1世紀のヘレニズム期の複製と見られている。現在はザグレブの美術 館に Croatian Apoxyomenos として収蔵されている(左図)。ふくよか で短いあごや整っていない頭髪などの特徴がエフェソスのブロンズ像と 共通している[8]。 エルミタージュ美術館には頭部の素晴らしい複製がある[9]。別のア ポクシュオメノスのブロンズ像頭部が18世紀初頭にヴェネツィアで Ber nardo Nani のコレクションに入っていた(現在は Kimball Art Museum にある)。Naniのコレクションには他にもペロポネソス半島で見つかっ たものが含まれていた。Kimball Art Museum はこの頭部もギリシア本 土で見つかったものではないかとしている。この頭部もクロアチアのア ポクシュオメノスと同様、唇に銅が化粧張りされていて[10]、目にはガ ラスや銅が象嵌されていた。このようにクロアチアのアポクシュオメノ スを代表とする特徴が共通な像の断片は6個ほど見つかっており、古代 にはよくあるアポクシュオメノスだったとも示唆されている。一方、バ チカンのアポクシュオメノスはポーズが逆向きであり[11]、リュシッポ スのオリジナルからの派生と見られている(Wikipedia)。
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