睦月の戯言御伽草子〜雪の一片〜
Copyright (C) 2002-2015 Milk Mutuki. All rights reserved
道標過去へそれから


2002年06月17日(月) 神の使い2

「手のひらに乗る程度のできるだけ丸い石を、3個探してください。」川を見つめたまま主人はそう言うと、立ち上がった。
僕は何とか、これでいいだろうと思われる石を3個見つけた。
「こんなのでいいの?」
「十分です。」そうして主人は石を受け取ると川に入っていった。

背の高い主人がつかると、けっこう、ここの川深いんだな・・・と思った。
そうして。主人は一つ目の石を川上へ2個目の石を川下へ最後の石を足元へと落とした。ただ、それだけをして彼は、岸へ上がってきた。
「さぁ、行きましょう。まもなく降りますよ。」そう言っていつもの、含み笑いをしながら宿へと戻っていった。

言葉通り、彼の姿が見えなくなったとき降り出した。
天気雨が・・・・いや・・・・「きつねのよめいりだ・・」


お地蔵様の資料は『ojizosan.com』を参考にさせていただきました。
睦月みるく |MAILHomePage

My追加