ゆうべ、懐かしい友達と電話で話した。 彼女は中学時代の同級生で、なんだか周りの子とはちょっと違う雰囲気の子だった。それもそのはずで、彼女は東京からお父さんの転勤で中学3年間だけ、この地方都市に引っ越してきたのだった。中学生っぽさももちろんあるのだけど、その「中学生っぽさ」は、なんとなく私とは違うなーって思っていた。 何故だか私と彼女は気が合った。女子特有のべったり感とはまた違っていて、今思えば妙にさばさばしたカンジの友達同士だった。そういえば同じ塾に通っていた。大晦日や元旦にも二人で顔を出していた。決して勉強好きではなくて、二人揃って「こんな日に行ったらきっとセンセイは困るだろう」と思ってやったに違いない。別に相談して行ったわけじゃないんだけどね。まぁ、そんな友達なのだった。 彼女は中学を卒業すると東京へ戻って私立の高校へ上がり、大学は某有名お嬢様大学へ進学した。卒業後は設計会社へ入ったそうで、今も忙しく働いている。私よりずっとキャリアウーマンっぽい。「仕事に愛されちゃってね」と昨夜言っていた。心なしか嬉しそうだけど?笑 引越し魔で、同じ区内を転々としているらしい。落ち着かないの?と聞くと、「落ち着ける相手さえ見つかればね」という。別れる度に引っ越すそうな。ご苦労なこって。 そんなわけで彼女も独り身である。いやねぇ、いい女(のつもり)なのにねぇ。 もうひとり、私たちには仲間と思っている人間がいて、そいつもまだ独りでいるらしい。しかも彼女の話によると、「マンションを買った」とゆーじゃないか。ひょえぇ。 そのもう一人というのは、やっぱり中学時代の同級生で、地元の大学を出た後東京の某大学の大学院に進み、多分順調に行っていれば今頃は研究職にでも就いているはずだ。最近さっぱり連絡が無いから消息不明。 そうか、マンションを買ってしまったか………。 「とうとう、って感じよね」 「ねぇ。覚悟したってこと?」 「まあね、”不動産”って言うくらいですもの、ある意味落ち着くわよね」 「あはは。私らも買ってみる?」 まさか。先立つものがありませんってば。 そんな彼女らに比べたら、私は大した仕事もしていないし、この先を案ずるどころか全く考えなしに生きている。 どうしたものかね?まぁ成るようにしか成らんがね。 ははは、と笑ってごまかすと、彼女は言った。 「まぁ、Nが結婚でもした暁には、私が政府より先に”子育て支援”してあげるわよ」 ………。そ、そりゃまたどうも。子を産むどころかケッコンなんてことも遥か彼方のような気がいたしますけどもね(^_^;)。
持つべきものは友、でございます。楽しい電話でした。
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