| 2004年08月26日(木) |
クローズ マイ アイランド |
うぎゃー!!って叫びたくなるほど面白い本でした! 初読・伊坂幸太郎の『オーデュボンの祈り』、読了いたしましたー。あーもう、こんな素敵な小説を、どうして今まで読まずにいたんだ!!と思うほどです。すごいーすごいー。
コンビニ強盗をしようとして失敗した主人公・伊藤は警察に捕まった途中で逃げ出して、気がついたら見知らぬ不思議な島に辿り着いていた。 その島は日本でありながら全く世間に知られていない(江戸時代からずっと外界から遮断されている)島で、住人たちは奇妙な者ばかり。人を殺しても「それがこの島のルールだから」と許されてしまう男、言うことは全て嘘ばかりの画家、太りすぎてその場を動くことすらできない女。それから、喋るカカシ。 このカカシには未来を見る能力があって、島の中では皆、このカカシを頼りにして生きている感じ。 外界から訪れた伊藤に、いくつかの未来を話した次の日、そのカカシは無残にも「殺されて」しまう……。 カカシを「殺した」のは誰?何故?そして、カカシが自分の死を予見し防げなかったのはどうして? 「尋常ではない」島に戸惑いながらも、伊藤と一緒に私(読者)もどんどん引き摺り込まれてしまう。 なんだろう、決してごみごみした雰囲気ではない。現代を象徴するものが一切ないこの島のように、風景は横に広く、青い。謎は漂っている。 風に浮かんでいたような謎が、だんだんと一所に集まって、最後には鮮やかな一枚の風景写真として心に残るのだ−−−。
なーんて(照。 下手っぴな紹介ですんません。いや私の駄文なんてもう放っておいて、とにかく読んで下さいよぉ!って感じです。 読み終わるのがすごく残念な気持ちでした。もっと読んでいたい、もっとこの島にいたい。決して住み良さそうな島じゃないんだけどね(^_^;)。 話の内容もベリグ!でしたが、なんといっても、この方の文章が好みなのかもしれません私。すごい読みやすかった。 文章のもつ雰囲気って本当に作家さんそれぞれで全然違っていて、自分にとってしっくりくる文章ってだから人それぞれだと思うんですよね。 だから、自分好みな作家さんに出会うとすごーく嬉しくなる。待ってた!待ってたよ!と諸手を挙げて大歓迎したくなる。 ぜひ他の作品も読んでみたい。ああ、仕事の帰りに本屋に寄ればよかった。 しかーし。私にはこの『オーデュボンの祈り』と一緒に買ってきた本がもう一冊あるのだった。 それは………また性懲りもなく森博嗣……………。 学習能力がないと言われても反論できません。ああああ。
ところで、この『オーデュボン〜』の登場人物に日比野という男が登場するのですが、何でかずーっと彼のイメージが、某冒険漫画に出てくる眉毛のヘンなコックさん(失礼)でした。な、何故??もちろんコックではありません(ペンキ屋です)。 本当になんでだろー。でも登場したときからずっとそうなんだよなぁ。全然違うと思うんだけどなぁ。 読んでる最中に何か見たのかな無意識に。な、なんでだろう本当に。自分のことながら不思議でなりません。
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