『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2005年11月23日(水) 異端児。

さようならを言うつもりで
あのひとがつくってくれた服を着た。

ミニスカートなんてはけない、と
思っていて、それで
別れようと思うから最後に着てみた、服。


ふと、街中を歩いていて鏡の横をとおりすぎた。

あたし。

ボルドーのJSKを着たあたし。

手編みレースにふちどられたあたし。

それ相当の、あたし。


お別れかと思うと泣きそうになるから
涙は封印したはずだったけど、
決心したはずだったけど、でも

でも、、、、


やわらかく深い紅の生地に触れると
少し、心の温度が高くなるような気がして
あたしは

ひだりの手のひらで何度もスカートをなぜながら
かなしいかなしいかなしいとくりかえしてないた。
涙も出ないで、ないて



………もう少しだけこのまま、生きていても、いいですか。


 < キノウ  もくじ  あさって >


真火 [MAIL]

My追加