2003年07月31日(木) |
発つ××あとを濁しまくり |
本日付で、同僚のTさんが辞めて行った。
後任が遂に決まらぬまま、引継ぎともいえぬお座成りの申し送りで茶を濁しただけの 堆積する残務、前途多難な未処理案件をそっくりあとにして。 特に惜しまれてというのでもなく、しかし本人はやけに晴れ晴れと嬉しそうであった、 というのが、残された者たちに共通するあまりにもあからさまな印象をとどめ いつも社長のヒスの掃け口として、最後まで不遇だったTは足どり軽く去って行った。
Tのやつが辞めると知ったのは、今月の中旬にもなろうかという時であった。 月曜の朝の連絡会議の席上で、唐突に聞かされてただもう口あ〜んぐり(゚○゚) 『既に知っている人もいるかも知れないけど、Tくんが…今月いっぱいで… まあ転身を図ってですね、コンテンツの会社に行くことになったということで…』 社長は肘で境壁を作り、隣に座っているTに露骨に背を向ける恰好でぼそっと告げた。 『ええっ』と声をあげたのは、5月からアドミに加わった新人のS本さん。 「・・・・・・パク(゚○゚)パク」衝撃のあまり、言葉が出ないめい子。 頭の中では、Tなきあと、ごっそり自分に押し付けられるのが火を見るより明らかな 株式関連やグラント類など諸々の厄介な仕事の束が、高速のメリーゴーラウンドのように ぐるんぐるん回転し始めた。「……やられた……(-_-;)」
そして今日。 忌々しさがどす黒い煤煙をまきあげて胸の中で燃え燻りこそすれ、惜別の感情など 芥子粒ほども湧き起ころう筈のないアタシは、Tが『最後にランチを一緒にどうですか』 などとオズオズ女性陣を誘うのを、常に「いやぁ今日は皆出払っちゃうから」だの 「今日は休憩返上でこれやんなきゃなんないから」だのと腹立ち紛れに言い逃れ 片端からボツらせてきた訳なのだが、別の心優しき同僚が『Tさんが辞めるのに、何も してあげてないから、今日は吉兆でお弁当でもとって、Tさんを囲んで昼食会にしましょ』 と言い出した。皆が賛成するのにアタシだけ異議を唱える訳にも行かず渋々承知…。 くっそー。吉兆の弁当って一番安いのでも3,000円はするのに、こんな野郎のために なんかああ勿体ない!(`ε´) アタシって心が狭いですか?
さて。デスク、キャビネットと、不当に人一倍多くのスペースをムダに占有していたTの テリトリーとは即ち、整理整頓の習慣の全くない男の無秩序な使用に任せた領域とあって 味噌もクソも一緒というか、不要な書類とそうでない書類の束が混交しており ひん曲がって将棋倒しになって、多量のクリアフォルダもリフィルも新品がもはや 使い物にならない状態で散乱して、ただただぐしゃぐしゃのメチャメチャ。 汚ギャルそこのけの、それはミニチュア版夢の島。 こんなもん、一体どこから手をつければええのや(-"-;)ムカムカ
新天地は、スタジオジブリと双璧をなす、何とかというアニメーション制作会社(←Tの弁) ということだが、モテない独身男Tは『今度行く会社には、アニメーターの女性が沢山 居ますから、そこで僕をしっかり管理してくれるようなネコみたいなタイプの お嫁さん候補を探したいと思います』という意味不明な宣言で一同を唖然とさせた。 そこで「ハリウッド進出を目指して頑張って下さいね♪」 などと、デマカセの愛想とはいえ心にも無いことを言ってTのバカタレを更に嬉しがらせた 己の軽薄さが、今は呪わしい。
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