2004年10月25日(月) |
人間なんて ららららららら〜ら〜 |
昔、金持ちの親戚のおじさんが、大学の入学祝にスーツを買ってくれた。 しかし、店員さんは(採寸後に)仕立てに10日掛かると言い出した。 おじさんが「じゃあいらない」と言うと、店員はあっさりと「5日で出来ます」と訂正した。立った一言でいきなり半分になっちゃうのか・・・。
しかし、俺はその町をあと2日で離れる予定だったので、あとから送ってくれるのかな?と思ったのだが、おじさんは店員に向かって「あさってまでにできないんだったら買わない」ときっぱり言い放った。
結局、店長までもが交渉に出てきて、ぜひやらせてくださいと頭まで下げられ、2日で仕立ててくれることになった。最初の予定の「10日」はなんだったのだろう…
俺はちょっと恐縮しつつ、「ありがとうございます・・・」とか言いながらも 心の中では「世の中やっぱり金なんだなー」と思ったものだった。
昔、雑誌で見つけた(安)旅館に電話をし、(スキー旅行の)宿泊の予約を入れた時の話。
ちょっとぶっきらぼうな感じのおじさんが電話口に出た。 俺は予約を入れる前に駐車場の有無を確認した。 するとおじさんは、「うちは駐車場が少ないから、県営の駐車場に停めてもらう場合もあります。1日千円掛かります」と愛想無く言い放った。 学生だった俺らは少しでも安く済ませたかったので、幹事だった俺の一存で予約するのをやめようと思った。
するとおじさんは一応確認だけするか・・・って感じで聞いてきた。 「宿泊は何人ですか?車は何台ですか?」 「6人で車は2台です。」 「宿泊日はいつですか?」 「●日からの5連泊をお願いしたいんですけど・・・」 学生だったからね。時間だけはたくさんあった頃の話さ。
突然におじさんの態度が変わった。 「ぜひうちをご利用ください!駐車場代はうちが全て持ちます。宿泊費も、 5泊もしていただけるならお一人様一泊あたり500円サービスさせていただきますから!」
俺らは、旅館側にしたら思いがけない最高の客だったわけさ。 なんせ、一番集客が難しいであろう月曜から金曜の平日に、6人で5泊しようって言うんだから。 「そうですかぁ。じゃあ、お願いしちゃいますね。こちらこそよろしくです♪」
たしかに安くなって嬉しかった部分もあるけれど、それ以上に 「大人の世界ってイヤだな・・・」と思ったものだった。
今日、ディーラーに車検の予約を取りに行った。 俺の車はあと2週間足らずで車検が切れるからね。 対応してくれた整備士の方は、整備の予約はなんとか取れるが、代車の用意ができない(予約がいっぱい)と言った。 もう少し早く来てくれれば代車の予約も取れたんですけど・・・って。
前の車の時に使ってた、町工場に頼むしかないかな・・・ 確かにそっちのほうが安いんだけど、こういう車だし、本当なら町工場には出したくはないだよねー。でも、車がない生活は絶対に出来ないし・・・ 仕事行けなくなっちゃうし・・・ やっぱり他のところに出すしかないか・・・
本当に困ってた。 どう考えても、こんな直前ぎりぎりまで放っておいた俺が悪い。 その整備士さんは言った。 「代車は何とかしましょう。日程を調整してきます」 裏に入って数分後・・・ 「こちらが決めた日程でしか対応できませんが、それで良いですか?」 ありがたいお話だ。
「なんだかこちらの都合に合わさせちゃって申し訳ございません・・・」 そう言ったのは、整備士さんの方だった。
いえいえ、こちらこそ、こんなぎりぎりで本当にすみません・・・恐縮です・・・ 俺は昔のように、ねじれた受け取り方をすることはなく 本当に助かったと思ったし、恐縮したし、感謝した。 気持ち良くディーラーを後にした。
・・・ ・・・ ・・・
これって進歩なのだろうか。はたまた後退なのだろうか・・・
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