エロとピンクとアミタイツ。
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2003年03月25日(火) 主治医の七日間戦争。

ばあちゃんの主治医は躁鬱病だ。
日によって、びっくりするくらい、感情のアップダウンが激しい。
簡単な言い方をすると「毎日キャラが違う」とでも言うか。
それが友達だとしても厄介なのに、
困った事に奴は主治医だ。

病室に入ってくる時、微笑してたら、いい先生だ。
でも、ちょっとでも目を伏せてるともう危ない。

脈をはかってる時にすこしでも物音を立てると、
「ぼくはしゅうちゅうしてるんだ。おとをたてないでいただきたあい」
と、伏せ目がちで、ゆっくりと言う。
本当に怖い。
でもこころのぐあいがいいときは、ほんとによく喋るし、笑う。
そんなときはばあちゃんも先生にあわせてよくしゃべってあげる。
でも、先生が帰ったあと、ぼそっと
「あいつ、ともだちいねえな。」といったのをあたいは聞き逃さなかったよ。
どっちが治療してるんだか、わかったもんじゃない。

あたしは彼を「ジョウユウさん」(似てるのよ)と呼び、
ばあちゃんは「栄養失調」から「栄養失調のクサナギツヨシ」に呼び名を変えていた。

ばあちゃんは彼の専門である脳には異常がなかったので、
近々、呼吸器科に引っ越す事になった。
当然主治医も変わる。
あんなにキライだったジョウユウも、往診のあと笑う五分間を考えると
案外いい奴だったんじゃないかと思えてくるから不思議。




小日向マリー |MAIL

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