出された様で。 梅雨が明ければ黙約の季節の到来で藤木の命日ですよ! 何だか此処はBDサイトと言ってる割には指輪&藻氏萌だったり、攻殻燃えだったりBDの話を滅多にしない看板に嘘偽り在りの萬サイトと化してるんですがBDサイトなのですよ?(と、自分に言い聞かせる) という事で初心に返って大好きな川藤小説を読み返してみたりした梅雨明けのこの頃。 やはり、私はBD好きなんだなと。 善い部分も悪い部分もひっくるめて全てが愛おしいです。 と。以下いきなりSS -------------焦身------------------------ 夏が来る すべての生命が眩しく輝く季節が来る 「こんな季節に死ぬ奴があるか、馬鹿」 そう、照り返しのきついアスファルトに落ちた自分の陰に向かって呟いた 抜けるような青空と白い雲。 まぶしすぎて目が眩む程の光の中、黒い車体にもたれ揺れる人間の影がお前で無い事は十分に分かっている。 陽炎は風景を揺らし、暑さは思考を鈍らせるが肌を焦がす痛みと、顔から吹き出てじっとりと首筋をつたう汗が私に陽炎を求める事を赦してはくれなかった。 夏に流れた血は熱かったのか冷たかったのか。 真夏の太陽が俺の中に流れる血液を沸騰させて殺してくれぬかとぼんやりと願った。 顎を伝い落ちた汗が、アスファルトにしみを作る。 男が逝った季節がまた巡る。 男が逝って後、私は何度この季節を生きただろう。 これからも生きるだろう。 一人の男が逝った季節を生きるだろう。 一人のけだものが逝った季節を生きるだろう。 一人の人間が逝った季節を生きるだろう。
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