泣いていい、 怒っていい、 だからもっと 自分を表現しなさい。 いつだってお前は 誰にも何も言わないから。 我慢し続けるのはよくないから。 何でもいいから言いなさい。 と、彼は言いました。 はじめての感情だった。 自分を表現することがこんなにも楽で 自由にふるまえることがこんなにも素敵なことだなんて。 あたしは今まで、相手に尽くし、合わせることしかできなかったから。 すごくありがたかったし、 だからこそ余計に自分のためにも彼のためにも頑張ろうと思えたし、 こういう付き合い方が いつか壊れるにしても、出来るだけ長く続いてくれればいいと思っていた。 こんなにも想える人、なかなかいない。 きっと。 何から何まで 悔しいほどに素敵な人だ。 本当に何も考えなくていいとすれば 決して手放してはならない人だと思う。
|