誕生日が過ぎて、 あっと言う間にまたひとつ歳をとってしまった。 たくさんのおめでとうメールに紛れて 全ての事情を知った親友から 「麻耶に素敵な男が現われますように」なんてメールが届いた。 良い男ならたくさんいるよ、と。 紹介でも何でもするよ、と。 だから、あの人はもうやめなさい、と。 自分でも分かってる。 彼の考え方は異常だってこと。 そして、あたしが決して一番になれないことも。 だからさくっと関係が終わってしまうような予感がする。 彼は基本的には何もしないので、あたしが望めば本当にいつでも。 そんな恋愛は 果たしてあたしのためになるのか。 そういう自分の損得勘定抜きで彼を想っていたはずなのに。 彼のためになるならと、この関係を続けていたはずなのに。 彼と一緒にいられれば、とても幸せな気分になれるのに。 あたしをよく知る人から指摘されると どうも狂ってしまうな。 この一言は、彼の嫌いな言葉。 でも、あたしはよく使ってしまう言葉。 彼とあたしは、本当に違う所が多すぎる。
|