元彼と、同窓会で久しぶりに会った。 相変わらず空気の読めない人。 いらいらして、かなしくなって 気がついたらおにいちゃんに電話していた。 おにいちゃんに迎えにきてもらって、元彼とさよなら。 「彼に迎えにきてもらうんだ」って言ったら 「なんだか嫌だわ」なんて言ってた。 自分はさんざん浮気だの何だのしてたくせにね。 あたしには新しい恋をしてほしくないんですって。 ずいぶんと上から目線だこと。 おにいちゃんは、相変わらず。 それでも、少しだけやさしくて。 あんなにひどい男だと思っていたおにいちゃんを ころりと信じてしまいそう。 「いまは麻耶だけだから」なんて ずるいよ。 ずっとあたしから離れようとせずにするのもずるい。 そんな風にずっと抱かれて寝たら 誰だって勘違いするよ。 たぶん、あたしよりずーっとずっと寂しがりやなひと。 体を重ねれば重ねるほど、その大きな孤独感があたしに流れ込む。 あたしじゃ埋まらない孤独だと分かってる。 でも、独りよりはまだましだと思うから。
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