ふと気づくと クリスマスイブが終わっていた。 卒制終了からたくさんの出来事があって 最後のチャンスも掴みかけたのに いつの間にか手の中からすり抜けてしまって 頼りにしていた人たちも いつの間にか違う方向へ進んでいた。 ここにいるのはあたしだけだ。 かといって、そんなに落ち込んでいる訳でもないし 特別寂しい訳じゃない。 あたしはここ2年で 相当痛みに強くなったようだ。 好きだった。 本当に、好きだった。 ふらふらしながらも一生懸命彼を愛した。 あたしが愛されなかっただけで 無償の愛だと思えば何て事は無い。 そして、その愛はこれからもゆるやかに続くだろう。 彼の名前が有名になっていくにつれ きっとあたしは誇らしい気持ちになるんだろう。 「あたしは彼が成長していった2年間をたくさん知っているし それ故に今でも愛しているのだ」と。 不器用で馬鹿なあたしはそうやってしか愛せない。 元彼のこともそう。 今でも愛してる。 だからこそ、どんなに辛くても友達をやめないし、 まだまだ成長していけるように、どんなことだってするだろう。
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