ぼんやり日記
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2005年03月25日(金) 病院の赤字財政

めいこの検診日。

今日は患者会の勉強会もあるというので
それに合わせてパパも病院へ顔を出した。
しかし、肝心のお医者さまの診察時間がのびて
結局、パパは勉強会の前に会社に戻った。

しかし検診には久しぶりにパパが立ち会った。
私は、二人も親がいてもしょうがないので
外来の待合室に残った。

A1cは5.5%
「これだけやれば、これだけできるという見本みたいな
ものです。言うことはありません」と相変わらず
ほめまくってくれる先生。

ほめられためいこは、恥ずかしそうに嬉しそうに
していたらしい。

めいこは本当によくやっている。
頑張りすぎないでほしい、とも思う。
歯を磨くように(ま、それも面倒がる子なんだが)
顔を洗うように(これもスキあらばパスしようとする子なんだが)
血糖値測定と注射ができるように。
やんなきゃ、やんなきゃ、と思っていたら
長い人生、やってられないではないですか。

親としては、どんどんインスリン総量が増えているので
(一応、体重の2倍までの範囲とはいえ)
気にはなるのだけれど、体重、慎重のバランスはいいので
そういうもんか、と思っておこう。うーむ。
思春期がこわい。


勉強会。

最初は、カーボカウントについての説明。
カーボというのは炭水化物のこと。
日本では、1型糖尿病の食事について、
2型と同じく、食物交換表を用いて指導をされてきたが、
このカーボカウントは、炭水化物だけを考慮して
注射量を決めるという方法である。

もちろん、他のものでも食べれば血糖値は上がる。
とはいえ、炭水化物だけで大体の目安をつけるというのが
乱暴な考え方かというと、
正直、めいこのこれまでを振り返ってみると
ある程度は、納得できる部分がある。

この、カーボカウントに加えて
以前すこし書いた、500ルールと1800ルールを
組み合わせて、食前のインスリン量を決めていく。
簡単な計算方法と例題をやってみた。
面白い。
スコンスコンと数値が出てくる。

計算式に当てはめて、インスリン量が決まるなんて
自分の体がコンピューターになったみたいだ。

もちろん、人間の体はそんな単純なものではないから
これはある程度の目安である。
前後の運動量、時間帯、ストレス環境、、、
それを自分のこれまでの経験をふまえインスリン量を決める。

ある程度の目安となる計算式があるのは
気休めかもしれないが、安心材料ではある。

ちなみに、上記の数値が使える精度となるためには
基礎インスリン(今はランタスがそれにあたる)と
その都度、必要に合わせて打つインスリン(超速効)の
組み合わせでやっている人が有効らしい。
NとRなんかの組み合わせではちょっと読み切れないそうだ。
でも、うちはN成分と超速効の組み合わせだけれど
ある程度、ふむふむ、という数値が出てくるな。

で、この時にはじめて知ったのだけれど
最近、IDDM業界(笑)でよく聞く言葉で
“ベース”と“ボーラス”というのがある。
“ベース”というのは基礎インスリンのこと
“ボーラス”というのは食前なんかにその都度打っていくインスリンのこと

なーるほど。
ちなみに“ログ”というのも最近までわからなかった。
ログっていうから何らかのデータなのかと思ってた。はは。
リリー社から出ている超速効インスリンの製品名が
「ヒューマログ」というので、略して“ログ”と呼んでるのね。
わからんて。
でも我が家が勝手に呼んでいる“ラピ”は
ノボ社から出ている超速効インスリンの製品名が
「ノボラピッド」というので、略して“ラピ”と呼んでいる。
これこそ、誰もわからんて。

勉強会のその2。

実はこれがメインだった今日のお話。
小児慢性疾患の自己負担に関すること。
医療側の立場として、自己負担になるのは厳しい現実が
ある、というお話を府議会議員に話に行かれたそうだ。

自己負担金が、一般でいうと月5000円くらいになるので
もし、患者さんがこれを嫌って
通常、月一回の検診をふた月に一回にしちゃったら
ただでさえ赤字経営の病院が大変な赤字になってしまうとのこと。

患者会の会長さんが質問された。
「ここは公立病院ですが、病院の赤字というのは
どこにツケがまわるのですか?」
「自治体です」
・・・はは。自分で自分の首を絞めてる。

「こんな話、患者さんに言っても仕方ないんですが」と
先生も苦笑しておられたが、現状を把握しておかないと。

でも、うちみたいに血糖測定最低一日5回するなら
毎回必ず病院は赤字になっている、という現実を聞くと
複雑な心境になる。
これだけ丁寧にやっているからこそのA1cなんだけどな。

それから、前から疑問だったアメリカの保険制度について
少し余談としてお聞きできた。
やはりシビアな資本主義国、アメリカでは
国民健康保険というシステムがないので
最低の保険しか入れない人は、1日2回の血糖値測定も
ままならない状況だとか。
ということは、インスリンポンプとかやってる人は
かなりVIPな保険制度に加入しているか
もともと大金持ちだっていうことだよね。

それを考えると破綻している日本の保険制度も
弱者救済の最低ラインは守っているといえる。
いきなり北欧と比べちゃいかんな。


2004年03月25日(木) さよならのとき
2003年03月25日(火) 春休みの頭痛
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