ぼんやり日記
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2002年08月30日(金) ジーン・ヘグランド「森へ」 / おてつだいひょう

たまには読んだものの記録をしとこう。

2日前に借りた本。
表紙を見るとまるでSFジュブナイルって感じだし
帯の文章は「もし、電器も電話もガソリンも使えない日が来たら?
森のなかで姉と二人だけで生きのびていく
17歳の少女がつづった知恵と勇気の物語。」
なんて書かれてあるものだから、大草原の小さな家とか
アーミッシュの生活とかそんなエコロジカルで冒険チックな
話だと思った。

アメリカの話なのは間違いないが、遠いところで戦争があり
(この国はいつもそう)
政府が国を治めきれなくなる。ライフラインは途切れ、
郵便、報道も途切れる。
薬もなく近代設備の医療器具は使えず、伝染病が蔓延する。

そういう今まで確固たるもの、と思っていたもの(国・制度)が
途切れたシビアな中、人里離れた森に住んでいた家族。
両親が亡くなった後、二人姉妹が生きていく様を
日記という形で語っていく。

人の作った物は消費され、文化的と思われる生活様式が
どんどん廃れていく。
そんな中で、人類として森に回帰する主人公たち。

彼女たちは自然と暮らす、というより自分たち自身が自然となって
暮らすことを見いだした。
両親の死も体験し、肉体の死を具体的にみつめた。

でも待って、それがよりどころ?
街の人々から得る情報は、彼らが深い絶望と
混乱の中にあることばかり。
そりゃそうだろう。
この本の表現では抑えられているけれど現実に国が崩壊し、
誰も自分たちを助けない、いつ生活が復旧するかわからないまま、
と悟ればもっと酷い事態が起こるに違いない。

主人公が書斎から必要な本を選ぶシーンがある。
聖書は必要ないので本棚に戻した、とある。

確固たるものを持つこと、持ち続けること。
自分の存在意義を確認していること。
聖書は実用書より、それらを確証するために有益な書物である。

そうではない価値観の人が、どういうものを希望や生きる目的にするのか
それはそれで興味深いものだなあ、と思った。

よし、夏休み読書感想文の宿題できた〜(笑)
学校用の作文って難しいもんね、ふざけてもダメだし、
あまりスゴイ事かいてもダメ。
学校の作文はキライでした。

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いつの間にかリビングの壁に貼り付けてあった表。
ちゃんと円形にしてピンでくるくる回るようにしてある。
2年生ともなると芸も細かくなってきた。

かあさん嬉しいよ(ほろり)
で、何をお手伝いしてくれるの?

ぐーっと携帯電話を近づけて写メール。
『ごばんのじゅんび』と『ようふくのせいり』ね。
感心感心。で、誰がするの?ん?
・・・・・・・・・・・・・・・
この小さい字、もしかして『おかあさん』って書いてない?


ち、ちょっと待て。
かあさんも仲間なの?おてつだいするの?
「そうやで」と憮然とした態度で返事をする長女。
あー。えーと。

かあさんの「おてつだい」をしてくれるための
「おてつだいひょう」じゃないの?
誰を手伝うための「おてつだいひょう」???
私は自分を手伝うの?
で、助かったわ、ありがとうって自分に言うの?

こういう小さいパラドックスは家庭生活の至る所にある。

だから気にしないで先に進もう。
他にどんな項目があるのだろう。
これは『おそうじ』『しんぶんとり』ふむふむ。
あとは『ぶたこのおせわ』と『おふとんしき』
なるほど。
具体的に何をするか、というのはあまり記されていないが
まあいいだろう。

で?
『けっとうちのてつだい』『おかたづ(“ず”になってるが)け』
ふうん。『おそうじ』と『おかたづけ』はどのように区分されているのだろうか。

担当者は誰なんだ、むむ。『だれでもいい』のか、そうか。
なすりつけあいになるぞ。
いやまて。カッコ書きがある。
『(できればおとうさん)』

そうか、できればおとうさん、か。
なんて遠慮がちなんでしょう。
あなた、素敵な娘達じゃありませんか。
本当によくできた気だてのよい・・・ねえ。(涙ぐむ)
じゃ、あなた、よろしくお願いしますね。
あ、『できれば』でいいんですのよ、ほほほっ


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