「やさしい文章」

趣味のサイトのほうでは年に何度かアンケートを実施して、毎回最後に「サイトについてのご意見・ご感想などがあれば」とコメントをお願いしています。
それらを集計した結果一番多く書かれている言葉が、「やさしい文章」というものなのですが、毎回「これっていったい…?」と首を捻ってしまいます。
「易しい言葉」という意味ならば、(ちょっと情けないけれど)頷けます。確かに私の書くものには、難しい漢字や単語、表現などは登場しないので。
ですがコメントをよく読んでみると、どうやら「優しい文章」といった意味で使われているようなのです。
「優しい」が意味するものは、「優美」「おだやか」「情け深い」…などなど。私の文章にそれらの表現が当てはまるとは、とても思えません。
さらに調べてみると、「当たりがやわらかい」という意味を見つけました。自分で言うのも何ですが、これが比較的近いのでは…という気がします。
ヒト様に読んでいただくことを前提として書く文章については、爪を隠すというか、毒を抜くというか、猫をかぶるというか(笑)、ヤな印象を与えないことを最優先させている(つもりだ)からです。

だけど…。
ふとあることを思い出しました。前にもお話したことがあったかもしれませんが。
友人がお見合いで結婚を決め、「この人なの」と写真を見せられたとき、私は一瞬言葉に詰まり、それから「優しそうな人だね」と感想を述べました。
すると彼女は、「そうとしか言いようがない人でしょう? みんなそう言うのよ」と苦笑したのです。
「やさしい」という言葉は、言われた相手を傷つけるような言葉ではないけれど、かと言って積極的にホメたり好意を伝える言葉とも限らない。
…そんなふうに考えるのは、ちょっとイジけているでしょうか?
2006年08月06日(日)

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