映画『名探偵コナン 銀翼の奇術師』

キッドさまが登場する…ということで、公開されるのをめちゃくちゃ楽しみにしていました。
ネタバレだらけですので、これからご覧になる方はご注意くださいませ。

冒頭、いきなりキッドさまとコナンくんの対決シーンから始まったため、心の準備ができていなかった無防備な私はハートを鷲づかみにされたままエンディングまでキッドさまの思うままに振り回されてしまった気がします(笑)。
一番ドキッとしたのは、ビルから転げ落ちちゃうコナンくんをあわてて助けるキッドさま。その直後から始まるふたりの追いかけっこ(←こう書くと、何だか可愛らしいですが/笑)に、思わず身を乗り出す私(笑)。キッドさまお得意のハンググライダーに対抗すべくひそかに用意しておいたパラグライダーで、月明かりの夜空を飛ぶコナンくん。このあたりは画的に大変美しく、うっとり見とれてしまいますv

今回の事件は、ジャンボジェット機内で起こった女優殺人事件。謎解き…という意味では早い時間帯にあっさり解決してしまうので、ミステリーとしての面白みは足りないかもしれません。
そのかわり、対決すべき相手であるはずのキッドさまとコナンくんが、同じ危機に直面したときそれぞれにどう動いて切り抜けるのか(役割分担だったり力の配分だったり)は、過去の対決では見られなかったものですので、そのあたりを見たい方には絶対見逃してほしくない作品です。
キッドさまと新一(姿はコナンくんだけど)の、対決なんだか仲良しっぷりなんだかわかんないツーショットを見ているだけで幸せな私にとっては、過去最高に幸せな作品でしたv

とにかく、変装しているときも含めるとほぼ全編キッドさまが出ずっぱり。一番最初なんて、よりにもよって新一の姿で現れてコナンを動揺させてしまったりもするし♪ その大胆さと強気、変装していても変わらないキザなセリフづかいがステキv
なので二時間弱の上映時間中ずっと私は、ぶっちゃけウハウハしどおし(爆)。…「ぶっちゃけ」といえば、飛行機関連の専門用語が出てくるたび某ドラマを思い出していました(笑)。
この映画を観ているときの私の姿は、間違いなくキッドさまと会ったときの園子ちゃんそのまんま…のはず(笑)。

前作では、コナンと平次が鞍馬の山道をバイクで疾走するシーンがド迫力で、真剣に画面に見入っていると酔ってしまいそうでしたが(苦笑)、今作では飛行機の操縦シーンがものすごくリアル。画面を見ながら何度か、知らず身体が前後左右に揺れたり両足を踏ん張りそうになりました(笑)。

悪気のない嘘を「ホワイトライ」というのだと知ったのは、いつどんな機会だったのか全く思い出せませんが。
 今作を見終えて、最初に頭に浮かんだのは「美しい嘘」という言葉でした。作品の中にそのような言葉が出てきたのではなく、今作でのキッドの行動を見ていて一番強く受けた印象を言葉にしたら、こうなったのです。

年齢が同じ、体格もほぼ同じ、そして何よりルックスがそっくりなキッド(快斗)と新一。イメージカラーも共にブルーだけれど、キッドは空のブルーで新一は海のブルー…と、まさしく天と地ほどの違いがあるんですよね。
先日テレビでオンエアされたSPを見たときにコナン友だちと話していたのですが、キッドさまはドリーマーで新一は現実派。
ただ、ふたりに共通しているのは、秘密を持っていること。しかも、自分にとって最も身近で大切な人にも…いえ、大切だからこそ言えない秘密が。キッドと新一が向かい合うときいつもキッドのほうが優位な立場にあるのは、身長差だけでなく(苦笑)キッドが新一の秘密を知る限られた人間のひとりである…ということが大きいでしょうね。それゆえにキッドさまは、コナンくんや蘭ちゃんたちがいる前で新一に変装することだってできる。
それに引き換え新一は、キッドさまとふたりきりのときにしか本当の自分を見せられない。だけど、ふだん「コナン」の姿でいる日々の中で必死になって押さえている「新一」の部分を、キッドさまにだけはさらけ出すことが許されているという点で、新一にとってキッドさまの存在は或る意味なくてはならない…のかもしれません。蘭ちゃんとの関係においても、キッドさまの機転によってピンチを逃れられたことが何度もありますし。
ところが新一は、キッドの秘密…どころか、彼が自分と同じような秘密を持っていることすら知らない。だからこそ、キッドが仕掛けて新一が乗る…という、観る者をわくわくさせる関係がずっと続いているわけでv(笑) 個人的には、これからもキッドさまには常に少し高い位置から、新一を煽り続けてほしいです。

これだけは(もったいなくて/笑)ネタバレできませんが、クライマックスシーンでのキッドさまのカッコイイ言動の数々は、これまで一度もコナンDVDを買ったことのない私に、「出たら、買っちゃうかも…」と思わせるほどでした。ええ、LOVEですよ、LOVEv(笑)

また、劇場には親子連れだけでなくカップルや同性どうしのオトナも大勢観にきていたことを最後に付け加えておきます。年代を問わずおすすめできる作品です!(きっぱり)
2004年04月25日(日)

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